女優も食通もプライベートで通う料理教室のレシピノート! 海外の各地で食べ歩き、日本の家庭で再現可能なレシピを公開

暮らし

更新日:2021/11/10

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
『ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート』(小堀紀代美/主婦の友社)

女優も食通もプライベートで通う、料理教室のレシピノート

 海外旅行に行きたくても簡単に海を渡ることができない日々が続き「どこかの国へいきたい!」熱が高まっている人も多いのではないだろうか?

 コロナパンデミックの影響で、海外旅行はおろか外食も自由にできない状況が続き、日々の食事作りに追われてへとへとになっている人ばかり。そんな今だからこそ、いっそのこと外国さながらの料理にチャレンジして、気分を変えてみては?

 料理を作るのも食べるのも楽しみたい人におすすめなのが『ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート』(主婦の友社)だ。著者の小堀紀代美さんは、女優や食通もこぞって通う話題の料理教室を東京・世田谷区で主宰する大人気の料理家だ。この本では、実際に行われて好評を博した10のレッスンメニューの内容が詳しく紹介されている。

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ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート

海外をとことん食べ歩き、ここぞ! の味を探り当てる

 料理教室の人気の秘密はまず、ほかではちょっと例を見ないほどの完成度の高さにある。たとえば「ボルシチレッスン」のボルシチは、料理教室のメニューにすると決めてから、10年ぶりにロシア・モスクワへ飛び、レストランやファーストフード店をとことん食べ歩いた。さらに現地の料理学校にも足を運んでプライベートレッスンを受け、自身の作りたい味の方向性を導き出すという、手の込んだプロセスがベースとなっている。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート

海外の多彩な料理を、自宅でも再現可能な内容におとしこむ

 こうしてたどり着いた味は、手軽な食材におきかえたり、スパイスの種類を厳選したりしながら、日本の家庭で再現できるよう試作をくり返してレシピ化する。調理のコツやポイントは、レッスンで惜しげもなく伝えられるため「毎回予想を超えるおいしさにハマる」「いろいろな国の料理を、自分でも手軽に作ることができてうれしい!」と、評判はすこぶる高い。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
2年間で3度にわたりアメリカに行きチキンを食べ歩いて生まれたレシピは、ガリッとした食感の衣にかぶりつくと、バリバリッっと軽やかに肉がはがれる。段違いのおいしさだ。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
エキゾチックメニューレッスンでは、トルコやスペイン、ポルトガルといった地中海近くの国々をイメージ。食材の組み合わせが新鮮。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
インド風スパイスレッスンより。カチュンバルというインドの料理をイメージしたサラダや、2種のカレーをあいがけにした献立を紹介。手に入りやすいスパイスで作れる。

面倒くさそうで一生作らないと思っていたのに、朝からパイを焼く日が来るなんて!

 インスタグラムで話題になった「オリーブオイルで作るトマトパイ」や「レモンとタコのパスタ」のレシピも収録。トマトパイは自宅で繰り返し作る生徒が多く「パイなんて面倒くさそうで一生作らないと思っていたのに、朝からパイを焼く日がくるなんて!」と、アンケートで絶賛されたんだそう。レモンとタコのパスタは、フードエッセイストの平野紗季子氏が何度も作ってお気に入りという逸品だ。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
小堀さんが試作を繰り返してできあがったレシピ。生地を練らないのがポイントで、ハラリとした食感の層が完成。

ライクライクキッチンの旅する味 予約のとれない料理教室レッスンノート
あえるだけと簡単なのに冷めてもおいしい。ナンプラーとディルの組み合わせもクセになると評判の味付け。

 本の中では、レシピ紹介だけにとどまらず、下ごしらえや食べ方アレンジのコツが詳しく書かれているのも特徴だ。これは、料理教室で生徒から受けた質問をベースに構成されているので、ちょっとした疑問も解消される気の利いた内容に仕上がっている。

 人が集まる機会がようやく持てるようになったこの時期。この本で紹介されている少しだけ特別な料理をふるまって、楽しい時間を大切な人と分かち合ってもらいたい。

撮影=長嶺輝明

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