ひとりの少女を巡る恋の争奪戦! 胸キュンが止まらない幼なじみラブコメ『たいがー&どらごん』/マンガPOP横丁(117&最終回)

マンガ

公開日:2022/7/29

たいがー&どらごん
たいがー&どらごん』(ほしの瑞希/集英社)

 恋や結婚のキッカケとなる“運命の出会い”。近所に住む幼なじみや、偶然の再会、同じ学校の同級生や部活の仲間も運命の出会いといえるでしょう。そんな運命の赤い糸を見つけるチャンスがたくさんあったのに、未だ見つけられないでいるPOPライター・はりまが今回ご紹介するのは、主人公の少女の幼なじみで“運命の人”との再会から始まるラブコメディ『たいがー&どらごん』(ほしの瑞希/集英社)。まさにマンガのような運命の出会いを欲していた方には最高の作品です。


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 そのマンションには隣り合う3人の幼なじみがいた。真ん中に住む少女・このみは、幼なじみの1人であり初恋の相手である景虎にとって“運命の人”だ。誕生日と生まれた病院が同じで、さらに同じマンションのお隣同士という3つの偶然が重なっていたから。だが景虎は5歳の時に引っ越し、ふたりは離ればなれになってしまう。以降このみは再会することを信じて日常を送っていた。そんな彼女の生活は、ある事情で両親が家を出たため一人暮らし状態。普段は叔母が面倒を見てくれているが、手が回らない時はもう1人の幼なじみでひとつ上の男子・龍臣にお世話してもらう日常を過ごしていた。そして10年の月日が流れ、高校1年生になったこのみの人生を大きく変える出来事が訪れる。それは景虎に関する良くない噂を耳にしたことから始まる。傷ついたこのみは龍臣に新たな運命の人を探す宣言をすると、龍臣が突然の告白! さらになんと噂の景虎がかつての隣の家に戻ってきたのだ! 事情を知らない景虎は今でもこのみのことが好きで……。急に恋の両挟みとなった、このみを巡る恋の争奪戦の行方はいかに!?

 これは悩ましき事態です! そして贅沢な恋の選択! ふたりのピュアな“好き”の接近に、机バンバン足ダンダンレベルの悶絶シーンが連発します。景虎のこのみへの10年愛も非常に尊いが、突然告白へと動いた龍臣の心境がなんとも涙ものでこれもまた尊い! そして景虎とはクラスメイトで日中は一緒だし、帰宅後は面倒を見てくれる龍臣との時間が待っているという、このみと接するシチュエーションの違いもまた絶妙だ。とても清純な幼なじみ男子ふたりの一途で本気の恋の行方を、みなさんの目でキュンキュンしながらご確認ください。

マンガPOP横丁

 

 さて、2020年の3月27日より117回連載してまいりました「マンガPOP横丁」ですが、残念ながら今回で最終回となってしまいました。500回、そして1000回の夢が! とはいえ、そもそも無名の私が初連載で117回も続いたことがまず奇跡! これまで紹介してきた「はりまがPOPを描いてでも推したい」作品は、どれも人気作品になり、中にはアニメ化や実写ドラマ化にもなりました。さらに紹介した作品の作家さんとの新しい交流が実現するというありがたいことも! そしてなんといっても、ここまで掲載を楽しんでくださったみなさまに心から感謝を申し上げます!

 こちらでの連載は終わりますが、この活動はこれからも続けてまいります。詳しくは私のツイッターがありますので、ぜひそちらに遊びに来ていただけるとありがたいです。

 無名で始まり、終わりもほぼ無名だったはりまの2年4カ月、ご覧くださいまして本当にありがとうございました!

文・手書きPOP=はりまりょう (Twitter:@Harimaximum

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