1日2本バナナの効果とは? バナナ腸活に適した「ファイバーバナナ」の見分け方/腸を整えたければバナナを食べたほうがいいこれだけの理由

健康・美容

公開日:2022/10/26

研究結果で判明! 「バナナ腸活」の基本は1日2本

 では、いよいよ「バナナ腸活」のやり方を話していきましょう。

 まず、1日にどれだけ食べればいいのでしょう。

 さまざまな検証、研究を重ねて出た結論が、1日2本です。

 

 順天堂大学漢方先端臨床医学研究室と小林メディカルクリニック東京の共同チームで、健常な成人男女20名を対象に実験を行いました。

 1日2本のバナナを食べる・食べないの2つのチームに分けて、腸内環境、ストレス症状、免疫の状態、自律神経の活動、気分のアップダウンなどメンタル面が2週間でどのように変化するのかを検証するという試みです。

 すると、約半数の方々に、次のような結果が得られたのです。

腸を整えたければバナナを食べたほうがいいこれだけの理由 医師も実践している本気の腸活

 ここで、研究結果の項目にでてくる自律神経について、おさらいも含めて説明をしておきます。

 人間の体には無数の神経がありますが、その中で内臓の働きや体温を調整してくれるのが「自律神経」です。

 また、やる気を引き起こしたり、気分を鎮めたりといった精神面のコントロールにも自律神経が大きく関係してきます。

 そんな自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、交感神経が優位に働くと、血管が収縮し、心臓の動きが活発になり、血圧が上がっていきます。

 それにより、興奮して活動的になります。

 一般的に、活動的な日中は、交感神経が優位になっている状態です。

 一方で、「副交感神経」が優位になると、血管は拡張し、心臓の動きがゆるやかになり、血圧も低下し、体が休息モードになっていきます。

 つまり、一般的には夜になり、睡眠に向かっていくとき、リラックスしているときなどは、副交感神経が優位になります。

 ただ、昼間は交感神経だけが働き、夜中は副交感神経だけが働くというわけではありません。

 優位というのは、ちょっと高い程度と考えていただけるとイメージしやすいと思います。

 日中でも仕事の休憩中でリラックスしているときは、ちょっとだけ副交感神経が優位になり、また仕事に戻ると交感神経がちょっとだけ優位になるというわけです。

 

 よく「副交感神経優位がいい」といわれるのはなぜだと思いますか?

 活動的な日中やストレスを受けたときに交感神経は活発化しますが、ストレスを受けすぎたり、休みなく働いたりして、交感神経が活発化しすぎると、副交感神経がほとんど活発化しなくなってしまうような状態になります。

 すると、自律神経のバランスが崩れ、うまく働かなくなり、自律神経の乱れが引き起こすさまざまな症状に悩まされるようになります。

 ストレスが多く、活動時間が長くなっている今の世の中では、交感神経が活発化しすぎることで自律神経が乱れる危険性が高いため、副交感神経優位がいいといわれているのです。

 しかし、副交感神経だけ優位な状態になり、交感神経が働かなくなってもいいかといえば、そうではありません。

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 上の図でいう「のんびりタイプ」の状態になると、いざ体を活動的な状況にしなければならないときでも、活発に働かないということになります。

 また、「ぐったり無気力タイプ」のような、交感神経と副交感神経の両方の働きが弱っているときだと、うまく体の機能が働いていないという状況なので、たとえ副交感神経が優位だとしてもよくありません。

 理想は「いきいき能力発揮タイプ」のように両方とも高い状態です。

 活動するときには、交感神経が活発に働いて体が活動状態になり、休むときには、副交感神経が活発に働き体をリラックスモードにしてくれます。

 今回、2週間の「バナナ腸活」によって、両方の自律神経が活発化された、つまり「いきいき能力発揮タイプ」のような状況に近づいたというわけです。

 さらに、副交感神経が優位に働いている=リラックスした状態になっているというのは、ストレスがたまりやすく、交感神経が優位に働きやすい時代において、非常によい結果が出たといえるのではないでしょうか。

 また、今回の研究で、腸や自律神経が整うことによって、ストレス改善など気持ちの面での実感があったという結果が出たのは、非常にうれしい限りです。

「病いは気から」といいますが、メンタルの不調は体の不調の現れでもあり、メンタルが改善したということは、腸を含め、体が健康に向かっている証拠ともいえるのではないでしょうか。

「バナナ腸活」の効果を上げるために気をつけたいこと

 ただ、1日2本の「バナナ腸活」を楽しんで続けていくうえで、次のことを気をつけてください。

1 無理をしないこと

 多くの方に愛されているバナナですが、得手、不得手はどうしてもあります。

 絶対に「毎日2本食べなくてはならない」と無理をしてストレスをためては、意味がありません。

 ちょっと無理そうだなというときは、1日1本からはじめ、91ページからのレシピを活用するなどして、徐々に量を増やしてみてください。

 また、効果には個人差があり、どうしても合わないという方もいらっしゃいます。もし「バナナ腸活」を行って体調があまりすぐれなくなった場合は、無理して続けないようにしてください。

 

2 忘れた日があっても気にしない

 もし、1日2本食べられない日があったとしても、気にしないことが大切です。一度途切れてしまうと「もう意味がない。やめた」という思考に陥りがちです。

 特に、習慣化できるまでは、1日忘れたとしても「明日やればいいや」ぐらいの前向きな気持ちで取り組んでください。

 

3 持病がある方は医師に相談を

 現在、持病をお持ちの方は、「バナナ腸活」を試してみる前に、一度かかりつけの医師に相談してみるのがよいでしょう。

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