頑張り過ぎず働きながらでもできる。最小限の努力で、最大限の結果を出す勉強法/超シンプルマーキング術

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公開日:2023/5/15

「一問一答」で深い知識を得る、新しいノウハウ

 2019年の社労士試験の合格率は6.6%。なかなかの難関です。毎日しっかり働いて、プライベートも犠牲にせず、私はこの資格に1回でパスすることができました。

 それは、冒頭で述べた「超シンプルマーキング術」を使って勉強したからです。

「超シンプルマーキング術」の原型となる勉強法は、かなり早い段階で──司法試験の論文試験対策をしていた頃に、すでに編み出していました。その後、歯科技工士や、医薬品登録販売者など、他分野の資格試験の勉強をする中で、「この方法は、ジャンルを問わず学習効果が高い!」と気づき、その後もブラッシュアップを重ねてきました。

 いったいどのような勉強法なのか、ごく簡単に説明しておきましょう。最重要ツールは、「○×式」の、もっともシンプルな問題集です。これに1問ずつ答えながら、該当するテキストの箇所と突き合わせて、何が問われているのかを簡単な図に起こし、マーカーを引いて確認します。

 単純な方法ですが、そこから得られる理解は深いものです。しかも、理解のみならず「解ける」力が最大化します。

「何が問われているのかを図にして、確認する」と言いましたが、これは「出題者の意図を読む」ということです。基礎力を問いたいのか、応用力を問いたいのか、小さな「ひっかけ」でふるい落としたいのか。「一問一答問題集」は、そんな出題者の思惑や、しかけが端的に現れるツールです。この小さな入口から、テキストへとさかのぼり、問われるポイントを抽出していくことで、頭の中の知識のマップが、試験に最適化した形へと整えられていくのです。

「仕事」を超えた、実り多き人生に向けて

 このように、「超シンプルマーキング術」は「試験に強くなる学び方」です。習得した先には、予想以上に多くの実りがあります。

 汎用性の高いこの方法は、さまざまな学びに適用できます。法律系はもちろん、IT系、医療系、歴史や社会などの教養系資格にも効果を発揮します。この方法を使って異なるジャンルの資格を複数取れば、二つ以上の分野で専門性を備えられます。人材としての市場価値が格段に跳ね上がることは、想像に難くないでしょう。

 また、精度の高い思考力を身につけることもできます。出題者の意図を読み取る力がつくということは、他者の思いを汲み取る力が上がるということ。顧客のニーズを知るにも、タフな交渉をするにも、上司や部下と適切なコミュニケーションを取るにも、この力は欠かせないものです。

 さらにいえば、ビジネスパーソンとしてのみならず、個人としての「ものの見方」も変わってきます。世の流れを読んだり、多角的に物事を見たり、何が本当で何が嘘かを見極めたりする力も、着実に上がります。

 資格と、その資格を得るための学びは、人生全体を変える契機となるものです。

 どんな資格を取ろうかと考えるとき、自分の興味や憧れの所在が分かります。

 資格取得に向けて勉強するとき、その分野の役割や、世に役立つしくみが分かります。

 そして資格を得るたび、前と違う自分に変われます。

 資格を目指すという行為は、一見極めて実用的な、小さな出発点です。しかしその小さな入口から、「人生の充実」という大海へ、航路が開かれるのです。

 そう、資格とは「人生のコンパス」

 日々の生活に忙しい人も──忙しい人こそ、コンパスを手に取り、船出しましょう。

 この1冊が、これから皆さんが手にする数多くの発見と喜びの端緒となることを、願ってやみません。

資格試験に一発合格! 要点だけ見えてくる 超シンプルマーキング術

<第2回に続く>

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