ゲスすぎる元祖寝取られを描いた問題作。14世紀に描かれた寝取られ現場の絵が笑える/つい人に話したくなる名画の雑学①

文芸・カルチャー

公開日:2023/12/14

つい人に話したくなる名画の雑学
1791年 油彩、キャンバス 460×680㎜ ルーヴル美術館(フランス、パリ)

ソクラテスって面倒見が良かったみたい

『「快楽」の抱擁からアルキビアデスを引き離すソクラテス』

ジャン=バティスト・ルニョー
【フランス 1754~1829年】

モテる放蕩息子と父のコントっぽいけど……

「またこんな所で油売っとるんか。行くぞ」「堅いこと言うなよ〜」

 なんて会話が聞こえてきそうです。これは放蕩息子と父のコントでなく、哲学者ソクラテスとその弟子アルキビアデスです。アルキビアデスは、アテナイの政治家。頭が切れる上に超美男で細マッチョ。男女問わずモテモテの方でした。彼は放蕩生活しがちで、師匠ソクラテスが心配してアルキビアデスを娼館にお迎えに行く、という構図の絵画がいくつも描かれています。ただ、ソクラテスは性にかなり寛容なタイプの哲学者だったようですので、実際はアルキビアデスの放蕩も大目に見ていたのではないでしょうか。

男爵位を贈られたパリ生まれのエリート画家

 ルニョーは、神話と古代史を主な画題とした重厚な画風のアーティスト。ギリシャ芸術を規範とした新古典主義の画家でした。パリの王立アカデミーで教鞭を執り、様々な美術的功績から男爵位も贈られています。

<第2回に続く>

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