2時間の会議は12分で終わる!? 多少強引でも、数字を決めれば変化は起きる/いまさら聞けない「数字の読み方」超基本
更新日:2022/7/21
♦2時間の会議は12分で終わる
楽天グループの三木谷浩史社長は、会議のコストを8分の1にすると決め、それを実現したそうです。
会議の数を半分にし、会議に参加する人数を半分にし、会議の時間を半分にする。そうすると、コストは2分の1の3乗で、8分の1になります。
「ムダな会議を減らしましょう」と言うだけでは、ムダとは何を指すのか曖昧です。
だから、結局変えることができない。
しかし、無理やりにでも最初に数字を決めてしまえば、ムダをなくすことができるのです。
三木谷社長は自著でこんなエピソードも明かしています。
どんな組織でも現在の10倍の速度で動かせるという信念のもと、2時間かけていた会議を12分で終わらせることにしたというのです。
1時間の会議で、判断に使う時間など5分以下だろう。あとの55分は、基本的に説明に費やされる。それならば、その説明は紙ですればいい。
〔中略〕
最初は戸惑った人もいたようだが、この方式はきわめて円滑に機能している。口頭で話すより、文章にした方が、論旨の弱い部分や、曖昧な部分がはっきりする。この方式を続けるにつれ、みんな論旨をまとめるのが上手になった。会議の内容が以前よりはるかに有意義になったという副産物まで生まれたわけだ。
(三木谷浩史『成功の法則92ヶ条』幻冬舎)
これも、三木谷社長が「いまの10倍の速度で仕事をする」という目標を掲げ、さらに「2時間の会議を12分にする」という具体的な数字を示したからこそ可能になったことです。数字を使えば、ムダな会議をなくすことが可能なのです。
会議に限らず、組織は放っておくとさまざまなムダが生じてきます。
楽天の例を参考に、効果的な改革を提案してみてはいかがでしょうか。
POINT 多少強引でも、数字を決めてしまえば動きが変わる。