【5分でわかる!】〈家族の嘘〉をめぐるどんでん返しミステリ――浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』作品紹介

文芸・カルチャー

更新日:2024/4/1

「伏線の狙撃手」として注目を集めるミステリ作家・あさくらあきなりさん。
その最新長編小説『家族解散まで千キロメートル』が、2024年3月26日に発売となりました!

「浅倉秋成さんってどんな小説を書く人だっけ?」
「『家族解散まで千キロメートル』、どんなお話だろう?」

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そんなあなたの疑問を5分で解決!
はじめましての方も、浅倉作品を読んだことがある方も、今作のことが少しでも気になったら、まずは本記事を読んでみてください。

伏線の狙撃手 浅倉秋成とは!?

圧巻! 伏線回収!

とにかく鮮やか&「これもそうなの!?」と思う伏線が満載。二度読み必至です。
伏線回収を楽しみたい方におすすめの浅倉作品は『六人の嘘つきな大学生』!

衝撃! どんでん返し!

予想しながら読んでいても必ず1度は「騙されたっ!」と思わせられる。
どんでん返しを味わいたい方におすすめの浅倉作品は『教室が、ひとりになるまで』!

超共感! 人間ドラマ!

「学校」の同調圧力、「就活」という制度の嘘など、たくさんの人が共感する人間ドラマも魅力!
最新作『家族解散まで千キロメートル』は1番身近な「家族」がテーマ!

『家族解散まで千キロメートル』ってどんなお話?

あらすじ

どんな家族にも、嘘が隠されている――。
実家を取り壊し、家族バラバラに転居することになった家一同。
しかし引っ越しの準備中に倉庫から、盗まれた謎のご神体が見つかる。犯人は、家族の誰なのか――?

登場人物紹介

  • めぐる(29) 本作の主人公。市役所職員。警察官の彼女と婚約中。
  • いしさき(29) 警察官。周の婚約者。
  • 父 よしのり(61) ある事件をきっかけに家に寄りつかなくなった。
  • 母 かおる(61) パートで働く。“家族”を大事に思っている。
  • 兄 そうろう(36) 会社経営者。埼玉在住。良い車に乗っている。イケイケ。
  • 義姉 じゅ(28) 惣太郎の妻。元地下アイドル。
  • 姉 あすな(32) 美術会社勤務。こだわりが強い。
  • たかけん(40代前半) あすなの同僚であり婚約者。

4つのキーワード

父さん

主人公・周の父親は、働かない、動かない、家にいない、駄目人間の手本のような人物。家族の了解なしにふらふらと遊びに行き、お土産だけ買って帰ってくる。
「いない人として扱ったほうが、家族全員が幸せになれる」
いつからかそう考えるようになった周ですが、今回の事件を解決するためには父を見つけて話すことが必須。
周と父との向き合い方に注目しながらお読み下さい。

「いえ」と「くるま」

物語は、盗難品を返すため青森へ向かう「くるま」と、騒動の元凶である父親を探す「いえ」が交互に描かれます。二手に分かれた家族が、異なる場所にいながら一つの事件解決のために奮闘する。「いえ」で発見された情報が「くるま」メンバーを助けたり、「くるま」で話される何気ないエピソードが「いえ」では重要な情報だったり。
両方の情報を合わせることで、少しずつ事件の真相と「家族の姿」が見えてきます。

家族ルール

「晩ごはんはみんな揃って」「門限18時」「固定電話には父が出る」誰の家にもある、大小様々な決まりごと。
喜佐家には「家を出るのは結婚するとき」という暗黙のルールがあり、周はこれを常に意識して生きてきました。
一方、周の姉・あすなは無断外泊を繰り返す自由人。姉の勝手さを腹立たしく思う周ですが、そもそもこのルールは「普通」なのか? と疑問を抱きはじめます。その気づきから、謎解きが始まります。

おもちゃん

倉庫で見つかったご神体を見て「親父がやった」とピンと来る喜佐家一同。なぜなら20年以上前、同じような事件を父が起こしたからでした。そしてそれは、家族の誰もが忘れてしまいたい思い出でもあり――。
当時の父が持ってきてしまったのは「おもちゃん」というマスコットキャラクター。何故そんなものを盗んできたのか?
今回の騒動を解き明かす鍵、それが「おもちゃん」です。

さらに詳しく知りたい方はこちらをチェック!

公式ハッシュタグ

#家族千キロ
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