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愛のひだりがわ

愛のひだりがわ

愛のひだりがわ

作家
筒井康隆
出版社
岩波書店
発売日
2002-01-24
ISBN
9784000220057
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愛のひだりがわ / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

幼い頃に不幸にも犬に左腕を噛まれ、そのまま左手が不自由になってしまった小6の少女「愛」。父は失踪し、母にも先立たれ「愛」は自分の居場所を失い、不幸のドン底に陥ります。ちょっとした出来事から彼女は父を探す旅に出るコトを決意し、大型犬「デン」とともに先の見えない旅が始まります。何故か犬と会話できる不思議な能力を持つ彼女の行く先には様々な苦難が立ちはだかり、都度あらゆる人々の助けをもらいながら、彼女は諦めずに旅を続けます。読んでて痛快ではありながら、切なくもなり、なんとも言えない不思議な読後感が残りました。

2022/02/13

ぐうぐう

2002年に刊行された筒井康隆のジュブナイル小説。帯には「マジック・リアリズムで描く、愛の冒険」とある。行方不明の父を探す旅に出る、少女・月岡愛の物語なのだが、近未来を舞台としたSF仕立てにしてある。知恵と勇気で困難を乗り越えていく冒険譚のように見えて、殺人や暴力といったシビアな展開が随所に配置されている。マジック・リアリズムのマジックだけではなく、リアリズムにもきちんと比重を置いている、その筒井の姿勢が、小説を躍動させている。(つづく)

2019/05/31

ゆきえ

これはこれでおもしろかったのだけど、私は筒井氏には、毒やユーモアなどを期待しているので、ちょっとがっかりした。でももちろん、考えさせられることもあったので、まあ読んでよかったかな、と、思う。

2015/04/03

Ai

舞台は、穏やかな平成日本かと思いきや、マッドマックスみたいな荒廃した日本。そんな過酷なある町で、孤児になった愛ちゃん。父親を探しに行くため、意地悪な養父母の元を飛び出した彼女が出会う人々は、とにかく涙が出る程優しく、愛情が深い。そして、犬たち。大きいワンコも小さいワンコも、愛ちゃんの周りを飛び跳ねる絵が頭に浮かび、気持ちがとても温かくなる。旅路を通して彼女が成長していく過程は、頼もしくなると同時に、ラストで切なくもなる。自分の娘が大きくなったら読ませたいと思った本でした。

2019/08/23

がんちゃん

いつ以来だろう?筒井康隆。もっと軽いタッチの作風だったかと。 近未来?の設定で主人公愛ちゃんの冒険のお話。さまざまな人に支えられ、痛快だけどちょっと切ない。

2015/08/31

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