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311を撮る

311を撮る

311を撮る

作家
森達也
綿井健陽
松林要樹
安岡卓治
出版社
岩波書店
発売日
2012-03-03
ISBN
9784000230490
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311を撮る / 感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

疼きや後ろめたさは、無関心だった自分に気づかせる。04年スマトラで死者22万人超え、08年四川では9万人、10年ハイチで31.6万人・・・(35頁)。甚大な被害を外国のこと、他人事で我関せずの軽さがあったとの自戒。なぜ撮るのか? 周知かつ風化させぬため。ゴムや魚の腐敗臭(59頁)のイチエフ現場。原発を再稼働するのは、できないと思える。再稼働を考える人は読んでほしい本。

2014/03/01

うがり

「原罪意識」と「後ろめたさ」。撮る側が感じたことが、見る側も読む側にも共有されている気がする。震災の時、自分は沖縄にいた。テレビで伝わる状況飲み込めず、東京に戻ってからも理解できなかった。それからも普通の生活をしていた。震災特集を見て、自分は何をしているんだろうと「後ろめたさ」を感じた。今のそれは変わってない。疑問や思うことがあっても、俺はこうして生きてしまっているから何も言う権利がない。そんな人たちの言えない思いがこの作品にはきっと含まれているはずだ。とりあえず見よう。

2017/02/22

けんとまん1007

とても、読むのがシンドイ1冊だった。四人がそれぞれの迷い・葛藤などを表明しているのだが、何とも複雑な感情を持った。本編を見たわけでもないが、実際にみてみたらどう思うのだろうか。このような感情を持ちながら、ドキュメンタリーとして記録するのが仕事であれば、キツイものだと思う。それを知ったうえで、あくまで、実行しているそのエネルギーもまた、凄さを感じる。

2012/07/30

garth

「この「後ろめたさ」を、そして「無力さ」を描いてみようと思った。おそらく被災地を訪れた撮影者のすべてが一度は感じたに違いない実感だからだ。その負のベクトルに抗いながら、悲劇を凝縮させ、美談を発掘し、復興の現実や未来を展望し、放射性物質の脅威を警告し続けているのではないか」安岡卓治 ならばなおさらその先の話が必要ではないのか。

2012/03/09

貧家ピー

ドキュメンタリー映画「311」を撮影した4人が、それぞれ綴った文章。語られているのは、甚大な被害を前にした無力さ、戸惑い、後ろめたさ、ドキュメンタリーとは何か、誰に何を伝えるのか、という問いかけ。4人の困惑が伝わってくる本、映画を見ていたら違う感想があっただろう。

2014/03/26

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