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玩物草紙 (朝日文庫 し 10-1)

玩物草紙 (朝日文庫 し 10-1)

玩物草紙 (朝日文庫 し 10-1)

作家
澁澤龍彦
出版社
朝日新聞出版
発売日
1993-10-01
ISBN
9784022640192
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玩物草紙 (朝日文庫 し 10-1) / 感想・レビュー

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猫丸

一般に流通している意味での「エッセイ」に見える。身辺雑記風、随想風の文章が並んでいる。全体として「わたし」のモノの感じ方を披歴する感じである。あまり高尚なレベルではない。「枕はやはり高いのが好きで、ホテルなどで泊まらなければならない時には、予備の枕をひっぱり出し、二つ三つ重ねて敷かなければ安んじて眠りにつくことができない」p.38。こんな感じの個人的テイストを語る。p.157「猫というやつを見ると、いじめてやりたい衝動が身内にむらむらと湧き起こってくる」とは不穏だな。

2022/12/24

みや

1978年に『朝日ジャーナル』誌に連載されたエッセイ。著者50歳。控えめだが、独自のフェティシズムはそこここに漂う。膨大な書物の渉猟と、たゆまぬ探究心の賜物を平易な文章で出力してくれるのは真にありがたい。このあたり、氏の敬愛する石川淳氏の「博く書をさがしてその抄をつくる」という随筆の骨法を正に体現している。こんなのを100円で入手し、お手軽に読むのは横着千万だが、これこそ読書の醍醐味。

2021/03/30

浮遊

朝日ジャーナルにて連載されていたエッセイ集。精神と肉体、ミクロとマクロ、物と観念により織り成されたコスモグラフィー。日常生活の中で見聞きした何気無い事象が彼の手にかかりマクロに広がっていく様が読んでいて心地良い。わたしにも幼年時の一時期、夢遊病の癖があったことを思い出した。いつ治ったかは分からない。

2015/06/08

mako

澁澤さんの本を読むのはこれが初めて。ツイッターでbotをフォローしてたから自然と入り込めた。独特な切り口は雰囲気は違うもののどこか森茉莉さんと同じような印象を受けた。幻想的な夢現を描いた「テレビ」が好きだった。しかしテレビのつけ方がわからないってすごいな(笑)あと、最初の「ヌード」で、女性はがんがん脱ぐようになったのにそれに対して男性は脱ぐのを拒むようになった、、のくだりはなかなか面白かった。

2015/01/20

ks3265

本当は新編ビブリオテカ澁澤龍彦の本を読みました。朝日ジャーナルに書かれたエッセイ。こんな気楽なものを書いていたのかとびっくり。朝日ジャーナルもよく許したものだと。でも彼の博覧強記は多くの人に知ってもらえたことと思う。虫のエッセイでは最後に、虫が名前に入っている人が好きとあった。私も好きです。特に小栗虫太郎と手塚治虫。「変身」では幼少期に夢遊病であったとか。初めて知りました。 「テレビ」ではホテルでテレビのスイッチの入れ方を知らなかったと告白している。自伝では確かになんでも奥さん任せだった。変人

2021/05/11

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