生物学ものしり帖 (角川新書)
「生物学ものしり帖 (角川新書)」のおすすめレビュー
無駄にセックスをするのは人間だけ? 鳥と人間の離婚率を比べてみると? 動物と人間を全比較!
『生物学ものしり帖』(池田清彦/KADOKAWA)
ある研究結果によると、男性は52秒に一度のペースで「性的なこと」を考えているそうだ。しかし、これは人間特有の事象なのかもしれない。人間以外の多くの生物にとって、交尾は非常に大きなリスクを伴う行動なのだ。エネルギーを使い、交尾中には無防備になる。そんな理由から、人間以外の生物は無駄なセックスを避けているのだ。
こういった視点から生物について学ぶと、人間という動物の特殊さ、そして生物の興味深さがどんどんと浮き彫りになっていく。『生物学ものしり帖』(KADOKAWA)は、「ホンマでっか!? TV」などの番組にも出演する生物学者・池田清彦氏が、生物学についてわかりやすく綴った1冊だ。
■捕食者と被食者の“微妙な”関係
ライオンがシマウマを捕食する映像を、テレビなどで見かけたことがあるだろう。しかし、実際はその捕食は成功するばかりではない。草食獣は簡単に肉食獣に食われてしまっては絶滅してしまうし、逆に滅多に捕食できなければ肉食獣は飢えて死んでしまう。狩りというのは、完璧にうまくても、まったく下手でも成り立…
2019/6/20
全文を読むおすすめレビューをもっと見る
「生物学ものしり帖 (角川新書)」の関連記事
【科学編TOP10】海の水はなぜしょっぱい?「2019年人気記事ランキング」
2019年は、昨年に引き続き、動物に関する雑学本が売れた年だった。2019年は『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』の続編として『続 わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』(ともにダイヤモンド社)が、『おもしろい! 進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』のシリーズ第4弾として『おもしろい! 進化のふしぎ もっとざんねんないきもの事典』(ともに高橋書店)が刊行され、老若男女問わず、多くの人の人気を集めたのだ。
ダ・ヴィンチニュースの「2019年人気記事ランキングベスト10【科学編】」でも動物に関する雑学記事が複数ランクイン。人間の生態と比べてみると、動物の生態を知ることはなんと興味深いことだろう。その他にはどんな記事が読まれたのか?「2019年人気記事ランキング(科学編)ベスト10」を見てみるとしよう。
【第1位】海の水はなぜしょっぱいのか? 誰かに話したくなる理系雑学
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(雑学総研/KADOKAWA)
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)は…
2019/12/29
全文を読む関連記事をもっと見る
生物学ものしり帖 (角川新書) / 感想・レビュー
雲をみるひと
生物がテーマのコラム集。トリビア集的な要素も感じられる。関心の薄いテーマの章は少し読みにくさを感じだが、概ね同じ熱量で最初から最後まで書かれていて、作者の造詣の深さを感じられる。この手のテーマの本はありそうであまりない気がするので貴重さもあると思う。
2021/11/19
トムトム
池田先生が軽い口調で生物雑学を教えてくれる。抹茶アイスの緑の色素は、カイコのフン!?赤い色素がカイガラムシは知っていたけれど。体に良い天然成分は、虫由来なことがあるのね。インチキエコロジストさんに読んでもらいたい1冊です。本当に生物、ひいては人間の事を考えるならこういう事!
2020/06/16
AU.Step
テレビでお馴染みの池田先生による生物の雑学をまとめた本。各文章の最後が「〜かもしれないね」で終わることが多いのは、元がメルマガだった名残か、テレビの口調を思い出して妙におかしかった。生物全般の造詣が深いのは当然として、特に昆虫に対する偏愛ぶりが垣間見えるのは微笑ましい。また現生人類がネアンデルタール人由来のDNAを持つ遺伝子汚染の産物にも関わらず、純血主義に極端にこだわり排斥しようとするのは如何なものか?とする主張には頷いてしまう。
2019/08/10
ニョンブーチョッパー
★★★★☆ タイトルの通り、生物に関するあれやこれやの豆知識。ティラノサウルスとトリケラトプスが系統的に近いことや、成虫のまま冬を越す昆虫もいることやなんかは知らなかった。動きがのろい動物や昆虫は毒を持っていたりする、逆に素早く動くゴキブリは毒を持っていないという話にはなるほどそうかとしっくり来た。
2019/10/10
泰策
トキソプラズマの話はめちゃくちゃ好き。
2020/02/16
感想・レビューをもっと見る