KADOKAWA Group

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本性

本性

本性

作家
伊岡瞬
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-06-29
ISBN
9784041023983
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本性 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

自分の本性さえ定かではないのに、他人の本性など分かる訳もなく、ただ何となく知った様な振りをして生きてきた。それでも過不足なく暮らしているのは『足る』を知っているからだろうかーそれなのに、このサトウミサキの行く末が気になって途中で止められないのは伊岡さんだからか。はっきり言っていい?こいつらは皆クソだ!あんまりだよ・・せめて宮下がどうぞ宮下が真実にたどり着きます様に。

2018/07/21

🐾Yoko Omoto🐾

婚活に勤しむもまるでチャンスに恵まれぬ冴えない中年教師、女にも仕事にも良縁の無いやさぐれフリーター、資産はあるが痴呆が進む独居老人、自宅の風呂で溺死した夫の保険金を今か今かと待つ女。そんな彼らの日常に様々な餌を撒きながら近付く一人の女「サトウミサキ」。ある焼死事件の捜査線上にもまた彼女の影が浮上する。真相には腑に落ちぬ点も残るが、女の真の狙い、ターゲット達のミッシングリンク、それらが徐々に明らかとなる展開は非常にサスペンスフル。過去の非道を忘れ、目の前の欲に流される人間のゲスな本性には心底ウンザリした。

2018/09/17

モルク

「サトウミサキ」という謎の女にたらしこまれる男たち、彼女をめぐる人たちや刑事、最初はバラバラだった話が後半一気にまとまってくる。名前以外は正体のわからない女ミサキの目的は何か。それは過去の因縁にまつわるものだった。そして壮絶なる復習劇。最終章で刑事安井隆三お前もか…となる。上手くいきすぎるのが難点だが、若い刑事宮下は、今後の作品にもなにかしら登場するのかな。宮下の今後に期待。

2019/02/03

takaC

短編集かと思いきや書き下ろし長編の傑作だった。サトウミサキの強かさに感服。いずれ幕を引くのは宮下真人刑事なんだろうか。

2018/08/12

タイ子

各章ごとに違った男女が登場。彼らに共通して関係してくる一人の女ミサキ。読んでいくにつれ、わけのわからない気持ち悪さが募っていく。だけど、面白いと思えるこのリーダビリティはさすがです。ミサキの存在と行動が謎というより人を翻弄していくサマに頁を捲る手が止まらない。人間の本性がそれぞれに暴かれるとき、そこに見えるのは非道、悪辣。ミサキの正体、事件の真相が暴かれてもなおこの気持ち悪さ。これぞ、井岡さんだな。

2018/09/22

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