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微睡みの海 (単行本)

微睡みの海 (単行本)

微睡みの海 (単行本)

作家
熊谷達也
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2014-03-07
ISBN
9784041107249
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微睡みの海 (単行本) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

実はあまり読めていない直木賞作家熊谷さんの作品で、読メでレビューを読み、手に取った作品でしたが、う〜ん、あまり深くは入り込んでこなかったですね〜。面白くないというワケではないのですが、なんかこう薄味というかちょっと消化不良気味でした。もっと人間臭さ?がにじみ出てる男女の憎愛みたいなのが、前面に出てるのかなと思ったのですが、意外とサラッと書かれていました。きっと主人公の「笑子」にも不倫相手の男性にも、教え子の「祐樹」にも誰にも感情移入できなかったのが、非常に残念でした。でも作者さんの意外な作風は新鮮でした。

2016/10/25

ゆみねこ

リアスの子の続編でしょうか?笑子と言うヒロインが好きになれなくて、最後までモヤモヤ・・・。早坂希が素敵な女性になっていたのが良かった。物語は3月10日で終わる。この続きはあるのでしょうか?熊谷さんの作品としては性描写が多すぎて、あまり評価したくない本でした。

2015/03/17

ぶんこ

仙河海市シリーズ3部作のうちの最後になりました。「希望の海」を先に読んだのですが、笑子さんの事は頭に残っていないくらい影が薄かっただけに、こういう人だったのかと驚きです。また著者がこういった傾向の作品も書かれるのだとの驚きもありました。笑子さんのような地味で真面目で、一見優しいお母さんになるだろうなと思われる女性の方が、希さんのような女性よりも奔放なのは、実世界でもたまに見受けられます。こんなに繊細だったら、自分が妻になって夫が不倫したらどうなるの?そこも読んでみたいです。

2016/06/23

キムチ27

森シリーズで魂を捉まれた熊谷さん、このシリーズもどうしてなかなか。ひたひたと読ませられ一気読み。誰しもがいうように、笑子は同性に嫌悪を持たれるタイプ。普通に読むと「不倫の彼をゲットしてとるガッツポーズ」にげっそりし、揺れ動く甘美な関係感情に酔っているような彼女、不整脈と眠剤で漂う日常の愉悦感に居る存在を忌む・・となるけれど、そこは小説(リアルでもありそうだけど)祐樹との関係に感じるかそけき破滅の足音は巻末に時間が提示されていることとリンクしてこの作品の膨らみへ繋がって行く。それにしても、傑作を見てみたい。

2015/11/12

あすなろ

敢えて昔風の表現を用いると、純愛文学か?よろめき小説なのだろうか?僕は純愛文学寄りと感じた、熊谷氏のイメージ覆る作品。2つの恋愛を天秤に、そして同時に愛する人に殺されるかあるいは殺すかと自問する秘めた感情をも天秤に掛けながら、奔放な性と恋愛を自制出来なくなりそうな主人公。それを溺れる寸前で断ち切り、静謐な海を渡ろうとする。それが東日本大震災の前日。そこで物語は終わる。そこから先へは、熊谷氏の筆は触れない。読者に残される想像のヒントは、微睡みの海という単語達と、表紙の絵画。流れるように読まされた作品だった。

2015/03/03

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