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首 (角川文庫)

首 (角川文庫)

首 (角川文庫)

作家
北野武
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-10-24
ISBN
9784041115336
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首 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ケンイチミズバ

因果応報。秀吉に召し抱えられた男は数年ぶりに戻ったら村は消滅していた。根絶やしにすると次の年に奪う作物がなくなり犯す女もいなくなるのでそこそこの暴虐を普段は野武士から、戦に巻き込まれれば足軽たちから繰り返し繰り返し受ける百姓は何のために生きているのか分からないが食べるために生きている百姓を捨て出世して戻った男は嫁も子供も面白半分に殺され勿論殺す前に飽きるほど犯されたことを知りへっぴり腰で野武士に斬りかかる。が、それこそ己が足軽であった頃あちこちの村々でやってのけたことに他ならない。長~い一文で書いてみた。

2023/11/06

Vakira

タケちゃん 初読み。ワクワクと期待して読む。あの有名な史実、1582年の本能寺の変のタケちゃん解釈。確かに何故 明智光秀は謀反を起こしたのか?謎が多い。読めば納得。首で始まり首でオチる。タケちゃんやるね。いいじゃん。男社会の権力の不条理と抵抗。でもこの感覚。タケちゃん映画の「アウトレイジ」。今も昔も変わらない。抗争に巻きもまれるのはいつの時代も足軽、百姓、一般人。11/23日より映画公開されるらしい。曽呂利役の木村祐一の演技が気になる。秀吉役はタケちゃんね。やっぱり。

2023/11/14

zag2

映画は見ていませんが、予告をみてなんだか原作を読んでみたい気になった本。ちょっと期待が大きすぎたなあ。足軽レベルの人物に焦点を当てて描いたのは面白いのだけれども、北野武って、やっぱり文章よりも映像の人なのだと思う。

2024/01/02

Porco

映画を観た直後に暇があったので原作も。まず思ったのが映画と主に秀吉に関する描写がかなり変わっていたこと、あくまで映画では秀吉の皮を被った北野武が主体に「侍」へのこき下ろしをコミカルにやっていたが、こちらではドス黒い欲望の成り上がり者である羽柴秀吉として腹芸もできたりとしっかり書かれている。どちらが良いというわけではないが、オチと原作で強調されていた新左衛門の百姓のままでいた秀吉と茂吉の比較で、英傑ではない侍のあれこれは秀吉目線から見ればギャグかコントにしか思えないっていう話を書きたかったのは伝わった。

2023/12/01

bb

映画本編とは異なり、名の知れた大名よりも成り上がろうとする百姓や芸人に焦点が当たっている。一方で映画と同じくだりもあるので、どの部分が原作通りでどの部分が脚本化や現場演出の賜物なのか、想像するのも面白いかも。小説としては、脚本のト書きみたいな現在形の戦闘描写(Aが走る。Bが切りつける。etc)や、武将の役職をヤクザの若頭やCIA長官など現代のものに例えている点への違和感が大きかった。北野武の小説を読んだのは初めてで、歴史ものだからかもしれないけど、やっぱり物書きより映画の人なんじゃないかなあ、という感触。

2023/12/02

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