知らなければよかった真実に絶望する。貴志祐介が贈る、珠玉のホラーミステリ『梅雨物語』 じっとりとした恐怖が、全身にまとわりついている。降り止まない長雨の中に閉じ込められたような、絶望感。ジメジメと蒸し暑いはずなのに、ゾクゾクと寒気すら感じる。この本を読み終えてからしばらく経った今も、そんな陰鬱を引きずっている。おそらくそれ… もっと見る