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乾山晩愁 (角川文庫 は 42-1)

乾山晩愁 (角川文庫 は 42-1)

乾山晩愁 (角川文庫 は 42-1)

作家
葉室麟
出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2008-12-25
ISBN
9784043930012
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乾山晩愁 (角川文庫 は 42-1) / 感想・レビュー

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ツン

安土桃山〜江戸時代の芸術家たちの物語。狩野永徳しか知らなかったけど、他の人たちの作品が見たくなりました。永徳、探幽はいいかもしれないけど、その後の狩野派は美しいコピーを作り出す工房。アーティストにはとてもつとまらなかったでしょうね。

2022/06/05

chantal(シャンタール)

葉室麟さんのデビュー作。兄、尾形光琳の影に隠れるような存在感だった乾山を始め、狩野永徳、長谷川等伯、英一蝶と言った戦国から江戸時代の絵師たち。芸術で生きて行くためにはパトロンが必要であり、その時々の権威に取り入るための戦略を練ったりライバルを蹴落としたり・・うっとりするような作品とは裏腹に芸術家も大変なんだなあ・・絵師たちを取り巻く歴史ドラマも大変楽しく、また登場する名画を「どんな絵だったかな?」と思い出しながら読んだ。次に美術館などで彼らの作品を見る時はまた違った感慨があるかも。

2021/02/24

財布にジャック

デビュー作でもこの出来ですから、葉室さんがのちのち沢山の賞をとられるのも頷けます。絵師たちが主役の短編集ですが、どれも秀逸で甲乙付けがたいです。しいて一つ選ぶとしたら女絵師・清原雪信を描いた「雪信花匂」は特に印象に残りました。現代でも画家になるのは大変なことですが、それぞれの時代にあっても苦労が絶えない絵師の生き様が短い文章の中にうまく凝縮されていました。わがままを言わせてもらえるなら、それぞれの生涯を短編ではなくもっと長編で書いて欲しかったです。

2013/11/02

レアル

表題作を含む5つの短編集。御用絵師、狩野家と関わる絵師たちの物語。スマホ片手にその絵師たちが描いた作品を観ながら読んだ。知らない絵師が登場したり、読みやすいが私の知識不足のせいか小説としての物語は理解出来たが、この世界を理解出来たのかと言われると不安になる。でも著者の作品は登場人物に苦悩や葛藤があっても、その生き様が粋でかっこ良い。もう少しいろんな作品を観て、作品からこの人達の事を分かり始めた頃、もう一度再読してみようと思う。

2015/11/17

森の三時

「尾形乾山」「狩野永徳」「長谷川等伯」「清原雪信」「英一蝶」、5人の美の巨人たちを描いた短編連作。絵師も絵筆以外を用いた戦いの中にある。そうであったかもしれない『修羅』を想像すると作品が美しいだけではないものに見えてきます。光強きものは陰も濃きものでした。葉室先生のデビュー作とのこと。淡々と静かな感情表現なのに心情が伝わりました。

2021/02/20

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