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美しき一日の終わり

美しき一日の終わり

美しき一日の終わり

作家
有吉玉青
出版社
講談社
発売日
2012-04-06
ISBN
9784062175128
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美しき一日の終わり / 感想・レビュー

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ミカママ

なんて美しい文章、なんて美しい物語。今、恋をしているすべてのひとに読んでもらいたい。そしてわたしのように、恋の残骸を抱いて暮らしているあなたにも、、、。

2018/03/11

おしゃべりメガネ

素晴らしい・・・、とにかく素晴らしい作品に出会えました。血のつながらない姉と弟の50年余りのこれ以上ない純愛物語です。たった1日の出来事をこんなにも壮大なクロニクルに書き綴る有吉さんの手腕にひたすら感服しました。激しいココロの動きがあるワケでもなく、ただ淡々とさざ波のように時の流れとココロの動きを追い続けていく作風は、なんとも言いようのない惹きつけられる魅力がふんだんに溢れ、その世界観に取り込まれます。二人が出会ってからを回想を交えながら、思い出を語り合い続けるその会話、そのリズムは見事な美しさでした。

2016/04/22

初美マリン

姉弟が心から慈しみ愛おしいと思う、一生を振り返る。哀しく美しい作品。

2021/08/02

chimako

静かでいて饒舌。ひんやりとして熱い。人生の終りに間近な一日を共に過ごす姉弟の55年が揺るぎのない言葉で語られる。「今日も終りね」「ああ、月が見えますよ。ほら、あそこに」……少し湿った土の庭をはだしで歩くような感覚。柔らかくて、冷たいのにこそばゆい。素足でなど降りてはいけないのにそこにそっと一歩を踏み出す小さな罪悪感。シランやテッセンの下には虫や蛙。そんな情景が見えてくる。時は過ぎ草叢と化した庭を見つめながら想いを遂げた二人にはもう欲しいものは何もない。未来などなにものでもない。美しき本を 読みました。

2016/05/17

じいじ

 こんなステキな恋愛小説もあるのですね。こんな「恋愛」もあるんですね。70歳の主人公・美妙の心の内に秘めた55年の純愛が結実する一日までが丁寧に綴られた物語です。悲しく切なく目頭が熱くなる場面も多々ありましたが、昭和の時代を懸命に生き抜いた美妙の心の強さに感動しました。流麗な文章、美しい情景描写は、作者の人柄が伝わってくる読み心地です。また、読み返したくなる素晴らしい恋愛小説だと思います。

2016/11/29

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