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物語ること、生きること

物語ること、生きること

物語ること、生きること

作家
上橋菜穂子
瀧晴巳
出版社
講談社
発売日
2013-10-16
ISBN
9784062185684
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物語ること、生きること / 感想・レビュー

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Hideto-S@仮想書店 月舟書房

物語ることは生きること。身体が弱く臆病だった作者が「靴ふきマットの上でもそもそする自分」を鼓舞しながら、物語を紡いでいく背景を紹介した本。ライター瀧晴見巳さんによる【語りおこし】です。子供の頃は祖母から昔話を、大人になり文化人類学のフィールドワークを通じて物語を聴き続けた経験、15歳の時の気持ちを記したノート、貪るように読んだ小説や漫画、『守り人』執筆に際し、武術を習いに行く姿勢。【聴く】【書く】【読む】【体験する】積み重ねが『作家・上橋菜穂子』を作ったことが分かります。巻末に上橋さんの読書履歴を収録。

2014/10/13

starbro

上橋菜穂子の原点、物語の源泉が垣間見えました。常に良質なファンタジーの紡ぎ手になるまでの道のりも平坦でなかったようです。新作の鹿の王がようやく読めそうなので、大変楽しみにしています。

2014/11/16

文庫フリーク@灯れ松明の火

【感想その1】これほど読みやすく、これほど感想を書くのに苦労する本は初めてかもしれません。難解な言葉は排除して、小学生高学年ならばすらすら読める平易で丁寧な文章。なのにその意味する事柄のひとつひとつが深い。幼き頃、病弱だった上橋さんを支えたおばあちゃんの語る昔話。生物であれ、無生物であれ、全てのものに命があるように感じてしまう物語。上橋さんは、おばあちゃんがくれた一番の宝物は、そこに存在する全てのもの‐その風景の中でカエルになり、風になり、光になり、鈴の音にもなる、このまなざし、この感覚ではないか、と→

2013/11/30

ひめありす@灯れ松明の火

ロン、ロンとなるエリンの竪琴、衝撃を吸収するべくしなやかに曲げられたバルサの膝、自分とは何かに悩む「いい子」のチャグム、夢見る夢男さんのタンダ、野火と小夜の暖かな食卓。あらゆるものの原点「上橋菜穂子」を廻る物語。言葉の端々に、登場人物の存在が感じられて、まるで古い日本家屋の中を、一緒に追いかけっこしているみたいでした。正しく、物語るのは、自分が生きてきた事。でした。足ふきマットの上でいつまでもぐずぐずしてちゃいけない。マットの下には小さな友達がいるかもしれない。彼らを踏み殺してしまう前に、旅立たなくちゃ。

2014/12/07

パフちゃん@かのん変更

昨年「獣の奏者」シリーズ、「守り人」シリーズ、「鹿の王」などを一気に読んだ。児童文学というにはすこし難しい感じのリアルなファンタジーでとても面白かった。こんな物語を思いつく人はどんな人だろうと思って読んだ。小さいころから作家になる夢を持ち、いろいろ書き続けて来られた。偕成社に原稿を持ち込んだけれど1年以上音沙汰なしでもう作家は無理だと思っていた。研究者にもなりたかったが博士課程にはお金もかかるし、卒業すると30歳近くになる。就職も狭き門。そんな中で作家も文化人類学の研究者も大学教授も叶えた凄い人。

2015/01/22

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