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ミドリのミ

ミドリのミ

ミドリのミ

作家
吉川トリコ
出版社
講談社
発売日
2014-06-19
ISBN
9784062189781
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ミドリのミ / 感想・レビュー

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ちょろんこ*勉強のため休止中

父親とその恋人の男性と一緒に暮らすミドリの日々。完璧主義の母親、父の恋人に思いを寄せる幼馴染の女性など、登場人物各々の視点で各章が綴られていく。変わった設定だが、誰もが抱えている”存在することのいたみ”がすくいとられるように丁寧に描かれていた。誰が良いとか悪いとかもない。不器用ながらお互いに思いやり合いながら、身を寄せ合って生きていく様が胸を打った。作者の”世間的には変わっている家庭”、ある意味で弱いものに対する温かい目線が感じられた。期待せずに読んだのだが(失礼!)思わぬ拾い物。愛がある本はいいなあ。

2014/09/09

散文の詞

登場人物それぞれの視点から描くアンソロジーのような小説です。 どこにでもありそうな話なんですが、特に、ゲイについて書きたかったのかなって印象です。 全体に重い内容なんですが、わざとか、全体がボケている印象で、情景が浮かんできません。 キャラクターを書き込むとか、子供目線ならもっと簡単な文章にするとかしても良かったかも。 いろいろな家族の形があるってことなんでしょう。

2022/05/10

chimako

決して子ども向けではないけれど、ミドリの気持ちの揺れは女の子には心当りがきっとある。家を出たミドリとお父さんがなぜ源三と住んでいるのかを分かつてしまったときのミドリの衝撃。人の領分に土足で踏み込まない賢さを持った少女は、わきまえを持っているが故の葛藤に苦しむ。まだ子どもなのに父より母よりずっと大人だ。好きになったのがたまたま男の人だった父 広は妻の元を出て恋人の所に転がり込む。母 貴美子は元々母親には向いていない。子どものミドリは幸せになる権利がある。幸せにならなきゃダメだ。どうする?ミドリちゃん。

2021/10/18

BlueBerry

最近は以前よりは大分社会的にも認知度とかも高くなって寛容されるようになってきているゲイのカップルに付いてのお話でした。無知や誤解による偏見や差別とかは痛ましいですね。やはり私も苦労した人は人に優しくなれるように思います。強く優しくさりげなく生きている源三さんのキャラは割と好きでした♪序盤○中盤○ラスト◎

2014/08/02

ひめありす@灯れ松明の火

ドはドーナッツのド、レはレモンのレ、ミはミドリのミ。セルフレームの内側から見る世界はやさしさだけじゃなりたたない。普通って言う理不尽と利益供与がまかり通るそれこそへんな世界。おそろしいことは平気で身近で起きてしまうし、ブリュクラーが弾ければそんなに偉いのか。お母さんはパワーポイントを使いたそうだし。お父さんの恋人は源三(ゲイ)だし。「日曜日はヴィレッジ・ヴァンガードで」がおかしくて好きです。花世ちゃん好きだあ。みんなやっぱりへんなんじゃない。ちょっぴりへんだって良いじゃない。幸せに生きていきたいんだもの。

2014/10/18

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