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大雪物語

大雪物語

大雪物語

作家
藤田宜永
出版社
講談社
発売日
2016-11-30
ISBN
9784062203371
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大雪物語 / 感想・レビュー

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starbro

藤田宜永は、夫婦(奥さんは小池真理子)共々、新作を読んでいる作家です。大雪で閉ざされた空間における様々な人間模様の連作短編集です。今の季節に打って付けの作品集です。雪の結晶に汚い物・醜い気持ちが洗われるのかも知れません。オススメはラストシーンが美しい「雨だれのプレリュード」です。

2017/01/13

いつでも母さん

場所は長野県K町。記録的な大雪に見舞われたその数日のドラマ短編六作。どの話も良かった。じーんと染み入る感じです。しんしんと降り積もる雪に閉ざされた時、人は何を思うのだろうかー大雪だったから心が開けることもあるのかもしれない。

2016/12/21

machi☺︎︎゛

読友さんにオススメ頂いた1冊。季節的にもぴったりでとても素敵な本だった。舞台となるのは長野県k町。記録的な大雪になったこの日に起こる6つの出来事。それぞれの話に銀雪、雪の華、雪の紗、ぼた雪、雪男など雪を連想させる言葉が散りばめられていてその情景を描きながら雪の世界に浸れた。最後の雨だれのプレリュードがすごく心に残った。雪の話だけど心は暖まるような夫婦の再生の素敵な話だった。言われてみればショパンの曲は冬に合うような気がした。

2020/01/22

じいじ

 一時夢中で読んだ藤田宜永。本作は、今まで読んだことのない感触に新鮮さを感じた。著者夫婦の本拠地K町を舞台に、大雪を題材に描いた6話の連作短篇は面白かった。静寂の中、深深と降り続ける雪の音が聴こえてくる。一晩で1メートルを超して降る大雪の恐怖。その雪の中で繰り広げられる女と男の人間模様が実に面白く描かれている。中では【雪の華】が好きだ。K町で花屋を営む男夫婦の店で、昔東京時代に結婚まで考えた元彼女と、よもやの再会。大雪で一夜を過ごすことになった元彼女と妻との狭間で、揺れ動く男の葛藤が巧く描かれています。

2017/10/11

ゆみねこ

記録的な大雪の長野県・K町。大雪で引き起こされた6つの物語は、どれも雪の冷たさと閉じ込められる切なさを孕み、雪国生まれの私には情景が目に浮かぶリアルさ。どれも良かったですが、遺体を運ぶ運転手と故人の娘の交流を描いた「墓掘り」と、花屋の主人と元恋人の物語「雪の華」、第6話の「雨だれのプレリュード」が好きです。お薦めです。

2017/03/07

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