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私の命はあなたの命より軽い (講談社文庫)

私の命はあなたの命より軽い (講談社文庫)

私の命はあなたの命より軽い (講談社文庫)

作家
近藤史恵
出版社
講談社
発売日
2017-06-15
ISBN
9784062936729
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私の命はあなたの命より軽い (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

臨月を迎えた遼子、夫のいきなりの海外赴任に伴い、急遽実家に帰って出産することに。ところが迎えてくれた両親、妹ともなぜかよそよそしい。お腹の子は歓迎されていないのか…家族の秘密が次々と明かされていく過程が見事。ところどころぎこちなさもあるが、ラストまでぐいぐい読まされた。そして衝撃のラスト!改めて著者の引き出しの多さに感服。

2021/08/05

三代目 びあだいまおう

突然夫が海外赴任。妊娠中の遼子は実家に里帰りして初めての子を産む決意を。おかしい、家族が目を合わせてくれない。会話は続くのに違和感しきり!『あっ、お腹の赤ちゃん動いた!』団欒中の喜ぶべき一言が家族の冷ややかさを生む。初孫を祝ってくれる様な空気がない。歓迎されてない。違和感。『違和感』ほど気持ち悪くて不安にさせる要素があろうか。次第に明らかになる違和感の正体。『命』に良し悪しがあるのか、重い軽いがあるのか。テーマは決して軽くないし深く考えさせられる。感情も伝わってくる。でもきっと正解はないのだろう。‼️🙇

2020/01/28

mae.dat

不穏な空気を纏ったまま話が進んで行くのですけど。自身が周りから歓迎されていない様な、虐げられている様な。でもその本当の意味を中程で知る事になってね。タイトルの意味を取り違えていた事に気付くと(ó﹏ò。)。起きてしまう前ならば、何かしらの対策があったのかも知れませんけどね。事後の不和を解消するのはとてもとても。誰の考えも気持ちも一定分かるし、明確な悪がある訳でも無いし。大変重くずっしりとくる話でした。正解は分からない。ただ、ラストは希望の持てる締めであったのは救いでした。それは著者史恵さんの優しさかな。

2023/04/23

さてさて

『正しさとはなんなのだろう』と美和のことを思う遼子。『どうすればあの子が救われるのかわからない』と思う遼子。そんな遼子が、人生初のライフイベントのXデーへとリアルな日常生活を送っていく様が描かれるこの作品。なんとも意味深な書名に隠されたまさかの意味を感じながら読み進める読書は、まさに”ページを捲る手が止まらない”、読書の醍醐味を感じさせてくれるものでした。取り除くことのできない小骨を喉に突き刺すかのように幕を下ろすこの作品。近藤さんの描くミステリーの醍醐味をこれでもかと味わわせてくれた、そんな作品でした。

2021/11/01

あらすじと帯の見出しを読んで、どんだけ女の裏の顔というか怖い面を見られる小説だろうかと思っていましたがちょっと拍子抜けする内容でした。確かに序盤まではブキミな一家の不自然な態度で、読んでいる方が深読みしすぎて変に疑り深く読み進めてしまったのですが、これは単純に破綻した家族の再生物語で良いと思いました。最後はちょっと妹の「?」が残って、あ~なるほどね、とそれなりに楽しめたと思います。また、時期や年齢によって生まれてくる子供の命の重さが変わってしまうのは確かに悲しいことだと思いました。子供に罪はないのにな。

2018/04/22

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