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月に吠えらんねえ(2) (アフタヌーンKC)

月に吠えらんねえ(2) (アフタヌーンKC)

月に吠えらんねえ(2) (アフタヌーンKC)

作家
清家雪子
出版社
講談社
発売日
2014-10-23
ISBN
9784063880045
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月に吠えらんねえ(2) (アフタヌーンKC) / 感想・レビュー

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眠る山猫屋

🔲街(詩歌句・しかく)をメイン舞台に、近代詩などのイメージをキャラクター化するという設定を飲み込む事から始めなければならないのだが、時折、実際の作者と混同してしまいそうになる。だがそこさえクリアすれば滅法面白いよ。2巻は白さん(北原白秋)の放蕩の底に潜むもの、近づく戦争の暗雲とコタローくん(高村光太郎)、立原道造の純粋な恋心の限界、そして中原中也の素直ではない絶望。それぞれが朔さん(萩原朔太郎)とミヨシくんを中心に語られていく。そして顔の描かれない犀さん(室生犀星)は硫黄島で覚醒する…

2021/09/27

じょなめのかも

全体を通して「ここは一体どこなんだ?」という疑問の漂う2巻。作品像が擬人化されている上でそれが変化している理由って何なんだろう。次巻が出るまで読み返しながら考える。大筋以外では1巻であまり出てこなかった人達に焦点があたりつつ、戦時中の葛藤とか人間関係が描かれる。1945の犀のくだりはとても良かった。世界の監獄からは自分も予約したいです。

2014/11/06

ぐうぐう

「かく空想や聯想の自由を有して、主観の夢を呼び起すすべてのものは、本質に於て皆『詩』と考へられる」。萩原朔太郎は『詩の原理』の中で詩をそのように定義し、夢を自由世界への飛翔としたとき、詩は「宇宙の一切の存在である」とした。それほどの力を持った詩が、ではなぜ文学者達を、苦しめ、弄び、滅ぼそうとすらするのか。それは詩が、小説が、世界を創造することで、世界そのものとなるからだ。ゆえに、欲情からも、空襲からも、孤独からも、文学者は逃れられないのだ。

2016/04/11

遠野

もう完全にひどく惚れ込んでいます。テーマのチョイスに真摯さを感じるんですが、詩のイメージ描写だけ取り出してみても耽美で病的でくらくらする。狂気的な主観の写し取り方が絶妙だし、残酷さにはしっかり痛みが伴っていて、世界観もどうしてこんなの考えつくんでしょう!なんてこと!キャラも皆魅力的です。朔の苛烈になりきれない冷静さがしみじみ哀しくて愛しい。連載中の作品って、待つのが辛くて避けがちだったのですが、これはうっかりハマってしまって辛い…幸せ…終わらないで…。三巻はもうちょっと温存してから読もう、そうしよう。

2015/06/10

たろさ

大好きな中原中也が可愛く描かれていてホントありがとうございます。アンチ白さん達の表情に笑わされ、寝たふりした朔くんに泣かされる。鐵筋コンクリートについてそこら辺の人に不思議ちゃん扱いされる朔くんかわいい。相当病んでる白さんが最高なんだが天上松の死体が朔くんのような気がしてきて心がざわつく。ナツメさん何者?

2018/08/23

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