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大江健三郎全小説 第7巻 (大江健三郎 全小説)

大江健三郎全小説 第7巻 (大江健三郎 全小説)

大江健三郎全小説 第7巻 (大江健三郎 全小説)

作家
大江健三郎
出版社
講談社
発売日
2018-07-10
ISBN
9784065090015
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大江健三郎全小説 第7巻 (大江健三郎 全小説) / 感想・レビュー

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ケイトKATE

(『洪水はわが魂に及び』の感想)政治家の秘書だった勇魚(いさな)は、知的障害を持つ息子ジンと核シェルターで暮らしていた。そこに、喬木(たかき)と伊奈子など10代の若者達によって結成されたグループ「自由航海団」と出会うが…。正直、文章が難解で登場人物がたくさん現れるので読むのに苦労した。『洪水はわが魂に及び』が発表されたのが1973年である。前年に連合赤軍による、あさま山荘事件や集団リンチが衝撃を与えていた。『洪水がわが魂に及び』にもこれらに似た描写が登場しているので、影響を受けた可能性はあると思う。

2023/07/21

ケイトKATE

(万延元年のフットボールの感想)内向的な兄の蜜三郎は、活動的な弟鷹四に誘われて故郷四国の山村に戻る。村に帰ると、二人の上の兄が敗戦直後に襲撃した朝鮮集落の跡にスーパーマーケットができていた。蜜三郎と鷹四は村の史料で、自分の曽祖父が、幕末の万延元年に一揆を起こし、その弟は明治政府に反抗する暴動を起こしていたことを知る。自分の家系が暴動に関わっていたことに感化された鷹四は、村で結成していたフットボールチームメンバーと共にスーパーマーケットを襲撃する。弟の行動に衝撃を受けた蜜三郎は、鷹四に隠された真実を知る。

2023/06/26

ブルーツ・リー

大江健三郎がノーベル賞を受賞する決め手となった「万永元年のフットボール」が収められた作品。 全盛時を迎えつつある大江健三郎の思想は、どこまで行くのか。 小説全編に、思想や暗喩が散りばめられており、現在の純文学の、どの作品よりも思想が多く書かれている。 そして、その思想たちを直接的に表現するのではなくて、あくまでも暗喩として、小説の技法として表現するから、途方もなく深い思想世界が展開され、一読ではとても全ての思想を読解する事は不可能。 その暗喩たちを解き明かす作業をするだけで、長大な本が1冊できるだろう。

2022/01/24

riko

・万延元年のフットボール ★★★★☆

2023/07/27

OHNO Hiroshi

「万延元年(まんえんがんねん)のフットボール」そういえば、今は令和元年。右目の視力を失った僕。生涯最後の精液を腿にこびりつかせて縊死した友人。密度の描写が続く。こんな作家が若い頃から卑下する主人公、楽に九十歳になってからやっと癌にかかるよ、しかも軽い癌に!と言われてしまう。隠遁者ギー、村上春樹の羊男にも継承されているのだろう。 「洪水はわが魂に及び」ノーベル文学賞理由となった作品。大木勇魚(いさな)ジン、5歳のダウン症の子。作者ののちのレインツリー雨の樹につながるのか、「鯨の木」日本赤軍、総括、浅間山荘。

2019/06/16

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