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白医

白医

白医

作家
下村敦史
出版社
講談社
発売日
2021-05-26
ISBN
9784065231036
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白医 / 感想・レビュー

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starbro

下村 敦史は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、安楽死連作ミステリ、最近義父が死去したこともあり、辛い気持ちで読みました。オススメは、第四話「奪われた命」です。このテーマの作品を読むと、尊厳死法制が早く整備されることを望みます。 https://tree-novel.com/works/episode/72363a99f2362494c49f0e8b6f5272e4.html

2021/06/23

ウッディ

ホスピスでの緩和ケアのその先にあるものは安楽死なのか?末期癌の元ボクサー、ALSの元女優など、耐えられない痛みと絶望そして家族への負担を考えて、命を絶ちたいと願う患者の望みをかなえた神崎は、すべての罪をかぶる覚悟で裁かれる。患者、家族そして看護師や医師などの医療関係者から見える安楽死の意味、死刑執行のボタンを押す刑務官と同じような罪悪感を感じる終末医療処置者の心の負担など、多くの問題提起があった作品だっただけに、医師の懸命のケアで解決するという安易な結末に違和感が残った。

2021/11/14

しんたろー

安楽死をテーマにした6つの連作短編集は、いつもの「熱い下村節」を抑えめに描いてはいるが、根底には著者らしい熱…中でも下村さんがシベリア抑留の話を書くとは意外にも感じた『奪われた命』はミステリ要素もあって珠玉の出来。 父子の断絶も絡めた『償う命』の終盤は、主人公に近い年齢ということもあって目頭が熱くなった。以前、何かの作品のレビューで「心情を書き込んで欲しい」と偉そうな注文をしたが、本作の心情描写は過不足なく、著者の筆力が上がったことを証明している。簡単に答えは出ない問題だが、真摯な問いかけが心に響く作品。

2021/09/22

いつでも母さん

安楽死・・究極の緩和ケア・・ホスピス・・ターミナルセデーション…下村さんの新作はホスピス病棟の医師・神崎が3件の不審死で起訴され、結果1件で有罪になった事件の連作6話。医療ミステリーとあるが、これは未だに明確な答えの無い問題提起の作品だ。私は苦痛より安楽死を望むが、現実的にはどの時点で?家族の同意は?引き受けてくれる医師は?と問題は山積みだ。『安らかな死』の捉え方は患者、家族、医師、司法…それぞれ違うだろうが、この国はそろそろ真剣に検討すべきではないのだろうか? 読後感はもやもやとしてしまう。

2021/06/21

タイ子

安楽死の是非を問う作品。末期がんの患者の緩和ケアをするホスピスで3件の安楽死事件が医師の神崎によって起こる。その裁判のシーンから始まる本作。どのような経由で安楽死が行われたのか。そして、それは果たして本当に医師の手による安楽死だったのか。問われる医療の現場。ホスピスならではの限られた命に対しての尊厳とそれを見守る家族。裁判で初めて明るみに出る家族の過去。刑務官だった患者。生と死を見つめてきたのは医師だけではない。正しい答えのない作品なので、スッキリ感は味わえないけどミステリ部分は面白く感じた作品。

2021/07/11

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