すぐ死ぬんだから (講談社文庫)
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古舘伊知郎、一度は諦めた人生を『終わった人』で見直し。「欲張りで脂ぎった脂性じじいになる」【私の愛読書】
さまざまな分野で活躍する著名人にお気に入りの本を紹介してもらうインタビュー連載「私の愛読書」。今回は、初の実況小説となる『喋り屋いちろう』(集英社)を上梓した古舘伊知郎さん。
古舘さんが挙げた愛読書は、『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』『老害の人』(すべて講談社文庫)という内館牧子さんの小説シリーズ。“高齢者4部作”とも呼ばれる作品である。
ネガティブなタイトルだけを見れば、“自由な喋り手”として常に注目を集め、まさに現役の古舘さんには当てはまらないように思うが…。果たしてどのように心を動かされたのだろうか。
取材・文=吉田あき 撮影=金澤正平
内館牧子さんの4部作は超ポジティブ
『終わった人』(内館牧子/講談社)
――4部作の第一弾は『終わった人』。この本をいつ頃読まれたのでしょうか。
古舘伊知郎(以下、古舘):ご縁がありまして。『報道ステーション』(テレビ朝日)のキャスターを2016年3月末日をもってやめて、何週間かしてから、映画を観に行ったんです。それが、内館牧子さん原作の『終わった人』でした。『終わった人』って…。僕は『報…
2023/8/28
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すぐ死ぬんだから (講談社文庫) / 感想・レビュー
W-G
『老害の人』もそうだったが、地の文での忖度ない口の悪さが中毒性ある。例え話の中に、押しつけがましくない程度の含蓄がおり混ぜてあり、楽しみながらも何かを得た気持ちになれる作品。年齢とキャリアを重ねた作家さんならではの、肩の力が抜けた軽やかさと相まって、実は重たい内容が娯楽小説としてしっかり成立している。壮年以上の人物は個性派揃いで、特に由美は他人と思えばかなり愉快な人物。反面、若い男性キャラはあまり描き分け方に幅がなく感じる。ただ、別にそれが欠点にはなっておらず、上手くコントロールできている。
2023/12/06
涼
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/07/post-c212c7.html 夫が死んで人生が180度変わってからの「復讐劇」が、痛快でした。
2023/07/08
かずぼう
『老い』について考えさせられた、ファッションにしろ化粧にしろ結局、自分の好きにするのが一番という事でしょうか。文の中で、『あと10歳若ければ』というくだりがよく出てくるが、私は好きな言葉ではないな。ハナさんね~?どっちかといえば嫌いなタイプかな、気性は荒いし、言葉の裏を読むし、もう少し素直でもいいかと、それとすぐに勝ち負けにも拘るし、まあ、そんな所が、この人のパワーの源なんだろうけど。
2023/06/08
カブ
80才目前でも若々しくいたい。「もうすぐ死ぬんだから」と言いながら、輝ける場所を探すって素晴らしい。忍ハナさん、とってもカッコイイ!
2021/09/15
ぼっちゃん
「終わった人」も終わらず何とか頑張ろうとする人であったが、「すぐ死ぬんだら」も78歳の主人公は仲の良い夫が亡くなるが、遺言から思いがけないことが分かり、すぐ死ぬんだからと言っていられない状況になる物語でした。冒頭の13行でこの世の爺サン、婆サンの現実を表しておられ見事です。
2021/08/21
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