“私だけの悲しみ”を他者の物語にしない。言葉を以て悲しみと生きる【読書日記37冊目】 2021年1月某日 逃げてきたんだ。 実家に到着し、リュックに入れて背負ってきた猫を部屋に放った瞬間にそう思った。寂しかったことに気づくのは寂しくなくなったときだとよく言うけれど、安全な場所に来て初めて、自分が危険な状態にあったことに気づく。 何… もっと見る