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さもしい浪人が行く 元禄八犬伝 一 (集英社文庫)

さもしい浪人が行く 元禄八犬伝 一 (集英社文庫)

さもしい浪人が行く 元禄八犬伝 一 (集英社文庫)

作家
田中啓文
出版社
集英社
発売日
2020-09-18
ISBN
9784087441611
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さもしい浪人が行く 元禄八犬伝 一 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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海猫

「南総里見八犬伝」を題材とした小説はわりと読んでいるけれど、この作品はアレンジの仕方が独特で面白い。八犬士も一部出てくるが、そちらがメインではない。小悪党の乾左母二郎、怪盗・鴎尻の並四郎、妖婦・船虫ら三人が主役。ようはワルが主役の物語。一方で八犬伝の設定を元禄に持ってくる枠組の作り方も上手い。ワル三人組が巨悪に挑んで一泡吹かせる展開が面白く、ルパン三世テイストまで入っていて楽しい。終盤では伝奇的なボスキャラが出てきて波乱を予感させる。次巻どうなるか?八犬士のメンバーもさらに出てきて、お話に絡むのだろうか?

2021/03/11

タイ子

NHKの人形ドラマ「新八犬伝」が元になっているというがドラマは見てないしわかるかいな?と危惧したものの、そこは田中さんの落語的な面白さで全く杞憂に終わりました。さもしい浪人、網乾左母二郎。一言で言うなら悪党、金のためなら手段を問わず、腕は立つし、悪知恵に優れ、度胸もある。仲間は怪盗、妖婦というすごいトリオ。綱吉の娘伏姫を探しに大坂にやってくる。悪党の上をいく悪党たちの陰謀に立ち向かう3人。2話目の山賊たちとの戦いもカッコ良くて面白い。八犬士が小出しに登場するのが楽しみな今後である。新シリーズ始動!

2020/10/18

タツ フカガワ

浪人の網乾左母二郎、変装名人の盗人並四郎、妖婦船虫の悪党三人は、ふとしたことから大坂にいるらしい将軍綱吉の隠し子伏姫を探すことに。これをきっかけに、三人は思わぬ暗闘に巻き込まれていく。「南総里見八犬伝」を下地にユーモアを絡めた伝奇時代小説のシリーズ第一巻で、水戸光圀の怨霊が現れたり、八犬士のひとり犬山道節の火遁の術が痛快な後半から面白くなってきました。

2021/07/14

きょん

元禄時代の大阪を舞台に、浪人網乾左母次郎と盗人鴎尻の並四郎、妖婦船虫トリオが犬士たちと大暴れする「新八犬伝」+「ルパン三世」なんですね。悪党を自認しながらも彼なりの矜持があるのが爽快。黒幕らしき亡霊も登場し、いよいよ辻村ジュサブローさんの人形的なおどろおどろしい雰囲気が出てくるのかな?

2020/10/22

Norico

八犬伝とルパン3世が合体して、元禄時代で悪人をこらしめる物語。主役?は、網乾左母次郎、剣の腕はめちゃくちゃすごいのに、さもしい悪事を繰り返す浪人。気楽にすかっとしたい時によい。

2020/11/21

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