KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

百舌落とし 下 (集英社文庫)

百舌落とし 下 (集英社文庫)

百舌落とし 下 (集英社文庫)

作家
逢坂剛
出版社
集英社
発売日
2022-03-18
ISBN
9784087443592
amazonで購入する Kindle版を購入する

「百舌落とし 下 (集英社文庫)」のおすすめレビュー

「百舌」シリーズ完結作、待望の文庫化! かつての政界のドンの殺害を発端に起きる物語。前作までの伏線回収も必見

『百舌落とし』(逢坂剛/集英社)

 逢坂剛の代表作である「百舌」シリーズが、『百舌落とし』(集英社)にて完結したのは2019年のこと。

 1作目となる『百舌の叫ぶ夜』が1986年、シリーズ全体の前日譚である『裏切りの日日』に至っては1981年に発表されている。つまり38年もの歳月をかけてひとつのサーガが紡がれたのだ。

 思えば、本シリーズは常に時代と共にありつつ、先端をも見据えていた。

『百舌の叫ぶ夜』は爆弾テロや猟奇殺人など派手な事件を前面に出しながら、底には公安警察の闇や児童虐待、ジェンダー・アイデンティティ・クライシスなど、今を先取りするようなテーマが織り込まれている。さらに、2作3作と回を重ねるごとに、時事問題を巧みに取り入れつつ、邪悪な欲望を満たすため謀略を企てる異常者や権力亡者たちの存在を仄めかしてきた。

 本シリーズの登場人物たち――前半の主人公格であった公安警察の倉木尚武、同じく警察官で、シリーズを通して事件に巻き込まれていく倉木美希(初登場時は明星美希)、そして大杉良太は、彼らに命がけで立ち向かっていく。

 その壮絶な戦いぶりに魅せられ…

2022/4/20

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

百舌落とし 下 (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

鍵ちゃん

元議員殺害を皮切りに続く事件と、現場に残された百舌の羽根。捜査を進めるうちに浮かび上がってきたのは、軍事技術の極秘開発が疑われる、とある研究機関だった。その背後には政財界の大物たちの姿か見え隠れする。百舌事件と彼らの関係を明らかにしようとして、次々と凶弾に倒れる関係者たち。果たして百舌の正体は。これが百舌の完結か。もう殺しまくりで、大事な人まで死ぬのは辛いが、これが百舌の面白い所かもしれない。でも美希が実は一番したたかなだったのではと思う。

2022/12/30

stobe1904

【MOZUシリーズ完結】30年以上にわたり楽しませてくれたシリーズが完結した。防衛装備に関する疑惑と暗躍する百舌を追う大杉と美希たちの構図はこれまでと同じ。大事に味わいながら読み進んめるつもりだったが、スピートアップする後半は読む手が止まらず一気に読み終えてしまった。いつかこの大好きなシリーズを最初から読み返してみたい。次はイベリアシリーズを読み継ぐ予定。★★★☆☆

2022/05/05

ぶんぶん

【図書館】百舌シリーズ、遂に完結! しかし、長かったなあ・・・流石の逢坂剛も知力を使い果たしたかの感がヒシヒシと感じられる。 武器輸出の流れも有耶無耶に終わり、殺し屋・百舌も殺し合いの結果、総崩れ。 最後にしてはこじんまり終止符を打つといった感じ。 もっと、巨大な悪に立ち向かう姿を期待したのだが、最後は「〇〇」だったとは。 とにもかくにも完結した、これで良かったと思う。 思えば「百舌」シリーズは全3巻で良かったのではとつくづく思う、長く書き過ぎた気がする。 著者の長すぎた苦労に敬意を表したい。

2024/04/11

ぴ〜る

終わってしまった。結果納得いくようないかないような少々モヤっとした感じで長いシリーズがいちお完結。いつどこでどんな風に現れるかわからない百舌はまた違った形で舞い降りてくるのだろうか。。。

2022/04/04

えいなえいな

これで百舌シリーズもおしまいだと思うと感慨深いものがあります。なんだか続きがありそうなラストでしたが、さすがにこの展開では難しいでしょうか。そんなまさかという展開で続いてきたシリーズだけに分かりませんが。なかなかこんな緊張感のあるシリーズはないので、終わってしまって残念です。

2022/08/23

感想・レビューをもっと見る