医は仁術というものの 十手笛おみく捕物帳 二 (集英社文庫)
医は仁術というものの 十手笛おみく捕物帳 二 (集英社文庫) / 感想・レビュー
タイ子
シリーズ第2弾。大坂の中心地で亡き父親の後を継いで目明し修行中の女の子。若干15歳ながら副業は飴売りをしながら病身の母を養っている。今回も事件やら事件やら(事件しかない)2つのお話。人形浄瑠璃と歌舞伎の間で起こる台本の盗作騒ぎ。殺された役者の謎を追うみくとその仲間たち。田中さんの作品は笑いの中にちゃんとその時代の歴史が分る説明が入っていて笑いながら学べるのがいい。2話目はスズメバチに刺され急死した大店の主。ここで登場する一癖も二癖もある医者たちが面白い。仁術?算術?医者の矜持は?笛の中の精霊も大活躍。
2024/01/08
小梅さん。
歌舞伎と人形浄瑠璃、あの争いは辛い。 真犯人とトリック、そうでなければいいと思っていたのだけどな、、、 それだけに、あいつが本当に許せない。 あんな奴さえいなければ。 2話目の、対照的な2人の医師。 スズメバチによる死? 江面の過去にあんなことがあったとは。 年齢故に侮られることもあるようだけど、おみくを見守ろうというあの心意気がいい。 笛から出てくるあのお方もなんだかんだでおみくの力になってくれる。 さて、彼らの今後はどうなっていくのだろう。 わくわくする。
2024/02/21
げんなり
杉江松恋の解説が良い。こんな感じ、時代小説っぽい表紙だし、案外そういうところに置いてあるかもだけど、日頃そのジャンルを読まない人にこそ読んでもらいたい一作。って、僕も時代小説はほぼ読んだことがないので、あんまり説得力はない。 このシリーズは特にバラエティ豊かな人物たちがわんさかとしていて、実はまだまだ食い足りない感じすらある。黒い服の男たちの秘密をやらずに殺人事件ばかりを解決しているコナン君のようでもある。特にお酒好きな精霊キャラ、そのうちメインで場を仕切って欲しいのだ。 お母さんも実はミステリアス。
2024/02/18
感想・レビューをもっと見る