夢見るころはすぎない (集英社文庫)
夢見るころはすぎない (集英社文庫) / 感想・レビュー
優希
女の子たちの甘酸っぱいが詰まっていました。それなのにちょっとダサいのが可愛いんですよね。どの短編も主人公が女の子なのに、皆それぞれのキャラクターを感じました。皆置かれた環境でもがいているのに共感します。少女たちのリアルで鋭い言動に、自分の高校時代もこんな感じだったかもとドキドキするけれど、楽しめる作品でした。気取りのなさが高校生ならではの甘さを醸し出しているように感じます。
2015/03/19
アコ
【購入】秀作!トリコさんの小説はどうしてこんなに身に覚えがあるものばかりなんだろう。またしてもそうおもう。気取りのない読み心地のよい文章ゆえ、まるで友だちの話をそばで聞いている気分にすらなる。『新宿伊勢丹~』『そこからは~』に特に身に覚えを感じては少しむず痒くなるも、そんな自分を抱きしめておこう!という意味も込めてのお気に入り。解説の宮木あや子さんが「解説はしない、ただ礼賛するのみ」と書かれている意味がなんとなくわかる。わたしの場合はこれ以上書くと単なる自分の過去紹介になってしまいそうだ(笑)
2013/05/09
りえこ
面白かった。わかりすぎるくらいわかる感情がたくさん。友達に嫉妬したり執着したり、うざくなったり…今までたくさん繰り返してきた事が書いてあって、懐かしくてキラキラしてました。
2012/08/16
coco夏ko10角
6つの話が収録された短編集。「夢見るころはすぎない」美樹の言葉に何度かハッとしてしまった。「『処女同盟』第三号」解説で宮木さんが書いてるとおり「ギャー」となってしまいました、ハイ。自分で思ってるよりもずっと自分が腐ってるということを自覚……。「そこからはなにが見える?」タイムカプセル。自分の十年を振り返ってしまった。
2014/02/02
芙蓉
ああ!!中高生のあの何者にもなれずでも自分は特別で何者かになれる!!と根拠なく信じていた頃をぐっさりと抉ってくるかのような!!あの頃の女子だった人たちに読んでもらいたい短編集。6篇の短編なのだがどれかの作品にあなたの過去の欠片が入っている。厭わしく愛おしい女子というあの頃を描いた甘くてギラギラしたトガってでも丸っこくて。
2020/10/01
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