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恋にあっぷあっぷ (集英社文庫)

恋にあっぷあっぷ (集英社文庫)

恋にあっぷあっぷ (集英社文庫)

作家
田辺聖子
出版社
集英社
発売日
2012-01-20
ISBN
9784087467888
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恋にあっぷあっぷ (集英社文庫) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。夫、恋人、パトロンがいる贅沢な女性の恋物語と思いましたが、実際はアキラの成長と自立の物語だったのですね。夫であるヒロシの庇護が窮屈になってきたときに出会った鷹野。たちまち恋に落ち、生き生きしていく姿はただ眩しいとしか言えません。まさに現実と夢の世界を行き来しているように見えました。アキラに共感し、一緒に恋をしている気分になります、だからこそ、最後はショックでした。でもこの終わり方が全体の印象を強く残すのでしょう。

2020/10/06

優希

大人の恋愛小説という感じでした。夫、恋人、パトロンがいる贅沢な女性の話と思いきや、アキラという女性の成長のお話でした。ヒロシの庇護が窮屈になったアキラはブティックに勤め始めます。そんなある日、店を訪れた中年紳士・鷹野氏に恋に落ちるアキラ。自分を鈍らせていたアキラが鷹野氏の優しさにふれていくうちに自由になり、生き生きしていく様子はただただ眩しかったですね。妻だからこそ揺れ動く心がありながらも、変わっていくことを楽しみながら前に進んで行く姿がよかったです。結末は予想外でしたが、後悔はしていないでしょうね。

2014/12/20

彩音

夫・恋人・パトロン・・・。恋多き女性の話かと思いきや、実は主人公アキラという女性が自立していくお話。妻というものは、夫に尽くして多少のことは我慢すべきなんだと思っていた自分の価値観が崩れたとき、自立するのか不倫相手に依存するのか。

2019/12/19

MIKETOM

女房のお下がり品。テーマは二つ。一つはオレサマ男の夫からの精神的な自立。もう一つはプラトニック不倫。このプラトニックってのは田辺流の美意識なんだろうと思う。しかしそのおかげで男がなんとなく優柔不断なキャラになってしまった。あのラストは様式美だと思う。あれ以外にないだろう。もし順当に結ばれるとしたら、遅かれ早かれジツの時と同じ幻滅を感じただろうと予想。主人公の内面を丁寧に繊細に綴っていく筆力は見事。ただまあ、この女、ちょっと調子に乗り過ぎか?… それにしても、オレサマ男ってのは男の目から見てもムカつくね。

2020/11/04

まぶりな

久しぶりに再読。大好きな作品。人生には第二幕のたのしみがあり、幕は何度でも上がり、またヒロインになれるということを主人公のアキラは知る。アキラと一緒に夢を見るようなわくわく感を味わっていると、幸福の絶頂で足元を掬われる•••それでも読後感は清々しい。

2020/06/09

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