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あるいは修羅の十億年

あるいは修羅の十億年

あるいは修羅の十億年

作家
古川日出男
出版社
集英社
発売日
2016-03-04
ISBN
9784087716573
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あるいは修羅の十億年 / 感想・レビュー

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アナーキー靴下

この本を読んだ動機は複合的だが、お気に入りの方のレビューに胸を衝かれたのが最大のきっかけ。登場人物それぞれの断章が折り重なり生まれる大きなイメージ、抽象的な言葉の応酬と示唆に富んだ状況描写は、属性情報の抜け落ちた、生命活動そのものを見るよう。説明ではなく行為と思惟とで存在は為されるのだ。「私は百発百中の予言者です」などと名乗る予言者はおらず、ただ予言を為すことにより予言者となるように。或いは茸。「茸は、本体ではない?」地中にのび拡がる、菌糸が本体であると。「子実体は、要するに菌類の生殖体だと定義できます」

2021/09/25

ちょき

放射能に汚染された近未来の東京を中心とした若者たちの話。ユーザビリティが低いので読むのに骨が折れる。小説にユーザビリティって何ですか?って思う方は一度読んでもらいたい。集中して読むか、どうでもいいフレーズやプロットを無視して読むか悩んだが結局会話パートを中心に流し読み。登場人物もほぼ同じ性格でキャラクターに特徴が無いので名前で覚えるしかない。先が読めない。面白い?うーん、なんとも言えない。

2016/04/12

さっとる◎

「物語がいるんだろ?」って聞こえたから、「いる」って答えた。生きている短い今は打ちのめされ続けるには長すぎるから。逃げるんじゃない、そこにあるのは救いと力だ。さあシミュレーションを始めよう。震災からたった15年後を想像する。あの大きな波を忘れちゃいけない。だから創造する、始まりを。大きな波がもたらした巨大すぎる鯨を。そこに造られた東京を。過去を創造し未来を想像し原子が溢れる今を幻視する。記録や歴史といっしょに十億年先を信じる。過剰に豊穣すぎる物語が、ほら、生まれた。そのパワーに圧倒される。

2017/07/07

百太

章ごとだと面白いのに、まとまるとなにが何だか・・・・。 きのこについて考えてみる。

2017/08/24

TATA

古川さん初読み。でもあまり面白さはつかめなかったかな。導入部は関心を引くストーリーだったのだが、中盤以降それがあまり絡まないような展開。その一方で退廃的な雰囲気だけが醸成されていく。特に後半は読み飛ばし気味、そりゃあそんな読み方してれば面白さは得られないわな、うーん反省。( -_-)

2016/05/12

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