頭の決まりの壊し方
「頭の決まりの壊し方」のおすすめレビュー
残念な常識に縛られないために…異色の僧侶が教える、もっと自分らしく生きる考え方
『頭の決まりの壊し方』(小池 龍之介/小学館)
大事な試験の前日や仕事の締切が迫っているときに限って、部屋の掃除を始めたりしてしまうのは私だけではないだろう。あの現象にはちゃんと呼び名があり、心理学用語で「セルフ・ハンディキャッピング」と云うそうだ。本来の成果を挙げられない言い訳を自ら用意することで心理的な負担を減らすためと解説されることもあるけれど、もっと直截に云えば現実逃避である。そして現実逃避なるものは問題の解決にならぬから、そんな行為は正さねばならないと説教を垂れる者は少なくないし、常識的に考えて当然とも思える。だがしかし、その考えは決めつけなのではないのか?
この『頭の決まりの壊し方』(小池 龍之介/小学館)は、寺院とカフェを融合させた「iede cafe : イエデカフェ」(現在は冬眠中)を立ち上げた異色の僧侶が、19の「頭の決まり」を例題にして私たちの頭の中の思い込みの壊し方を説いている、これまた異色の仏教思想の本だ。
本書は3章から成っており、人と人との関係や物事との繋がりにかかわる「縁」の章、「務める」「勤める」「努める」など…
2017/11/29
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頭の決まりの壊し方 / 感想・レビュー
ひこうき雲
今の状況を淡淡と受け止める。そのためには心の働きを理解する必要がある。大事なこと2つ。「心の情報処理プロセスは→情報が認識機械に接触する→快、不快の刺激が扁桃体で発生する→大脳で感情と思考による反応が生じるといった順番に進む」「本質的に縁がない人や状況を、つなぎとめようとするためには相当程度のエネルギーを 浪費するはめになります。つまり疲れます」
2022/03/11
ショア
読みやすい。脳の反射を私自身だと思わないこと。脳とは真逆なことに真実の幸福がある。執着せず慢心せずリラックスして今を客観視する。啓蒙思想により不合理が淘汰される世界は自滅。ブッダの言葉にも通常の脳の反応を逆転させ壊すことで真の幸福がある
2023/02/25
文章で飯を食う
自分自身を苦しめている、自分自身の思い込みから自由になること。 自分の思考でさえ、自分のものでは無く、勝手に生成して勝手に消滅していくこと。 目の前の、今に集中して淡々とやるべきことをやっていれば、思い込みは思い込みに過ぎない事が、事実として見えること。 本書には仏道修行のやり方ほのっていないが、仏道修行の結果、見えることが語られている。 自分でさえ幻である。それが実感できると、現実として幸福になるのだな。
2018/01/08
あび
思い込みや決めつけが激しい人っていますよね。それは単に読む本の量が少ないだけなのでもっと読むべきかなと思います。読書は、とにかく書き手の意図を1度は受け入れていかねばならない行為ですからね。この本を読んで、頭の決まりを壊していきましょう。
2018/12/13
陽麿(お陽さま麿やか)
小池龍之介さんのお話は生きるうえで大切だが見落とされがちなことに気付かせてくれます。
2017/11/30
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