夏の果て (小学館文庫 お 10-1)
夏の果て (小学館文庫 お 10-1) / 感想・レビュー
Hiroshi Fukuhara
訃報に接して追悼の意味も込めて読了。幾分退屈な都立高校卒業までを我慢して読み進めて行くと、父親の失踪後から俄然面白くなる。弁護士とのやり取り、大学教授の温かい対応、今では考えられない広告代理店のバブルな雰囲気。解説の小田嶋隆先生の文章はやっぱり上手いなー。「なんだかこの読後感に既視感があるな」と感じて思い出したのは、幻冬舎創業者の見城徹。「自分を不利な状況に追い込んでから逆転する」という息苦しさが共通しているのか。
2020/09/22
たべ
主人公の吉田は、広告会社に勤める。 仕事に楽しさを感じる一方、次第に自身が19歳の時に生き別れた父親のことを想うようになる。 だが父親とは馬が合わないことが多かった。 父親は何者なのか、息子である吉田もよくわからない。 広告の仕事の話は面白い。
2017/05/26
へ
読みやすいけど特にこれといった感想が出ないのは、私が勝手にミステリーめいた小説を期待してしまっていたからです。そしてそれはとんでもない勘違いでした。これは広告業界では有名なお方の自伝的小説でした。買う前によく確認しなかった私が悪いのです。。
2016/09/12
Daisuke Wakabayashi
クリエイティブディレクター、CMプランナーの岡康道氏の自伝小説。物語の盛り上がりは少なく淡々と進んでいきます。バブルの頃の華やかな広告業界の裏側が垣間見えて興味深く読めました。
2016/07/28
etsu
波乱な人生。実話と思しき物語にグイグイ引き込まれた閉まった。 冷めたところがある一方で、努力家で熱いところがある主人公。ずっと父親との確執を引きづっていたのが、彼の人格の何かを作っていた…という皮肉。親は選べない悲しさを感じた。
2020/09/15
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