岡康道

注目の新刊　『坂の記憶』　ダ・ヴィンチ2014年2月号

神楽坂、狸穴坂、権之助坂、乃木坂、団子坂、スペイン坂、代官山坂。東京の坂30を舞台に、稀代の広告クリエイターが紡ぐ短編小説集。男女、親子の繋がりとは？　人生のほろ苦さと優しさを感じさせる30の物語が胸に迫る。坂道の解説と地図付き。

日本初のクリエーティブ・エージェンシー創立者は気さくでやんちゃで、ちょっぴり健康オタク！？

資生堂、NTTドコモ、キリンビール、大塚製薬、富士ゼロックス、大和証券、NTT東日本･･･そうそうたる一流企業の広告やブランディングを手掛ける、広告業界の雄・TUGBOAT。その代表である岡康道氏は「ダ･ヴィンチ電子書籍アワード」の審査員を務めてくださいましたが、編集部の女性陣は皆、彼の大ファンです。 え？ なんでかって？ もちろんその才能や仕事ぶりもさることながら、彫の深いお顔立ちにすらっとした長身でスーツをビシッと着こなしたお姿が、そりゃあもう、ダンディーで素敵なのですよ！

そんな岡さんの初のエッセイ集がこの「ノンタイトル」。 クリエーティブディレクター・CMプランナーとして名を馳せている岡さんの生い立ちや日常は、きっとスノッブでスタイリッシュなんだろうなぁ…と想像していたんですが、いい意味で期待を裏切られた作品でした。 子供の頃はやんちゃな悪ガキ、勉強が苦手で得意科目は体育（でも本当は読書好き）、19歳で父親が失踪、飛行機嫌いの高所恐怖症…それはそれはスノッブとかスタイリッシュとは真逆の、やんちゃでエネルギッシュで、ちょっとおっちょこち…