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十の輪をくぐる (小学館文庫 つ 14-1)

十の輪をくぐる (小学館文庫 つ 14-1)

十の輪をくぐる (小学館文庫 つ 14-1)

作家
辻堂ゆめ
出版社
小学館
発売日
2023-12-06
ISBN
9784094073188
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十の輪をくぐる (小学館文庫 つ 14-1) / 感想・レビュー

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よっち

認知症を患う80歳の母・万津子を自宅介護しながら、スミダスポーツで働く泰介。万津子がテレビのオリンピック特集を見た時の意味深な呟きを聞き、知らなかった母の過去を調べ始める物語。バレー選手として挫折し慣れない仕事をする中、介護で家族とギクシャクし選手として注目される娘に複雑な想いを抱いてしまう泰介。しかし何も語らない母には過酷な過去を乗り越えた決意があって、これまで支えてくれた妻の存在や娘から勇気ある一言をもらって泰介が新たな一歩を踏み出し、少しずつでも変わってゆくその姿には応援したくなるものがありました。

2023/12/06

くろにゃんこ

読み始め泰介の言動に嫌悪感しかなかった。1958年と2019年が交互に出る構成で現代と母の万津子の時代により事情が少しずつ明らかに。まだ発達障害という言葉もない時代に常に寄り添いながら育てる母の強さ。現代の100点満点な奥さんと娘さん。58歳にしてやっとスムーズに生きる術を手に入れる男。ラストは涙でした。タイトルがいい!!

2024/04/04

ツバサ

そういうことか!? 最初から違和感ある主人公の造形だったが、そんな種明かしがあるとは思ってなかったから不意を突かれた。介護、育児、家族の形、さまざまなテーマが詰まっていて、最後の最後まで惹きつけられて、勇気が貰えました。親は偉大だなと。

2023/12/14

nami1022

文庫化に伴い再読。自分がこれまでに読んできた全小説の中でも1、2を争う作品。後半はほとんど目を潤ませながら読んでいました。 序盤は泰介の横暴振りに、中盤は万津子の夫・満のDVに、後半は万津子と幼き泰介に理解を示せず冷遇する家族に、それぞれ苛立ち眉を顰め心が苦しい読書が続きますが、泰介が自分自身を生きづらくしていることの原因に気付いてからは、読んでいる側も見方が変わり、万津子の愛の深さを認識することで涙が止まらなくなります。きっと何度読み返してもボロボロ泣いてしまう、そんな作品です。

2023/12/21

まろにしも

う〜〜〜ん と唸るほど、最高に良かった。人間の尊い、素晴らしい想いに触れることができて、とても幸せな気持ちになりました。こういう世界観に浸れて本当にありがたい。ありがとうございます。

2024/04/14

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