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ちょうちんそで (新潮文庫)

ちょうちんそで (新潮文庫)

ちょうちんそで (新潮文庫)

作家
江國香織
出版社
新潮社
発売日
2015-05-28
ISBN
9784101339290
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ジャンル

ちょうちんそで (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

[再読]ぞっとするほどさびしい話。これがまず読み終わったときの第一印象。 架空の妹飴子と対話する老人専用マンションにひとり住まいの雛子と、関連する人びとの日常が切り取られている。江國さんの話を読むといつも、男と女は本当に別の生きものなんだなぁ、とつくづく感じる。個人的には小人の見える女の子と、誠の恋人亜美ちゃんが好き。終わり方の唐突な感じも、これからの世界を想像させる感じでよかった。綿矢りささんの解説が秀逸なのでコメントに書きます。

2018/07/31

takaichiro

ブックオフの正月ウルトラセール。文庫本一冊税込88円で買えるのは嬉しい。今年は徒歩で持って帰れる20冊を購入。本書を読み始めて間も無く「やってもうた」の念。同じ本を2冊蔵書する趣味はない。年1度程これがやってくる。皆さんは?雛子は50代のひとり暮し。幼い頃から仲の良かった妹(妻子持ちの男と駆け落ち)の姿を思い出し、会話している。日々の生活はうまくいかないことばかり。乗り越える為には支えが必要だ。雛子を幼い妹の記憶が支えている。リアルでも仮想でも支えある人生が送れていること自体が幸せかも。正月早々の気づき。

2020/01/03

ゴンゾウ@新潮部

江國香織さんの作品が読みたくなって 手に取りました。失踪した妹飴子と空想の世界で暮らす雛子。家族を捨て安定した生活を捨て男の元に走った過去がある。孤独に暮らす雛子だが寂しさや悲惨さは感じられない。過去の思い出の中で生きているからだろうか。 雛子周辺の人々の日常も並行して描かれているが何も絡み合うことはなく 淡々と進んでいく。でもそれが普通なことだと思わせてくれる。

2017/09/30

ふう

この物語の中では、ほとんど何も起こりません。老いた人々には、物語の始まる前にすでに辛い出来事や怖ろしい出来事が起きていて、そんな過去を抱えたままでも、年をとるとこんなに静かに生きていけるのかと不思議です。そして、若い人たちはこれから何かが起こりそうな現実の世界に生きているけど、過去と会話を始めている雛子がどんなふうに関わっていくのか…。期待と不安が残る終わり方でした。 雛子も飴子も、愛に真っ直ぐな女性だったのですね。

2016/04/28

オリーブ子

雛子の記憶が主役。妹と共有できる、子どもの頃や若い頃の思い出は鮮明で、架空の妹と語りたいくらい大切なもの。現実と危なっかしく折り合いをつけて生きる雛子さんの話。 私は時々、亡き弟を思い出すから。さすがに架空の弟は現れないけど、子ども時分を共有している家族は、時々近くにいて欲しいもの、話して確かめたり共感したいもの。 妹がちゃんと自立して、独りで生きていて良かった。 なんだか色々考えちゃって、ジンときちゃった。

2015/10/11

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