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とわの庭

とわの庭

とわの庭

作家
小川糸
出版社
新潮社
発売日
2020-10-29
ISBN
9784103311935
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とわの庭 / 感想・レビュー

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starbro

小川 糸は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、タイトルや表紙のほのぼのとしたイメージとは異なり、究極のネグレクトからの生還&再生物語の秀作でした。前半は、ホラーかと思いましたが、とわ改め十和子が何とか幸せになって良かった。今年のBEST20候補作です。 https://www.shinchosha.co.jp/towanoniwa/

2020/12/03

よつば

冒頭の柔らかな文章から母と娘の温かい物語を想像していると徐々に不穏さが増し、それはすぐに嫌な予感へ変化する。視覚障害を持つ〈とわ〉と母親の〈あい〉『永遠の愛』という強固な愛情で結ばれていて欲しいとの願いは簡単に覆されてしまい、とわを待ち受けていたのは数年に及ぶネグレクトだった。娘を置き去りにした母への怒りと、過酷な状況の中でも母を待ち続けるとわの純真さに心が痛くなる。庭の草木や朝を告げる黒歌鳥、ピアノの音色に力を貰い、生を諦めないとわを応援し続けた。後半の反転は鮮やか。この世界の美しさを再認識させられる。

2020/11/29

akiᵕ̈*

目が見えないとわは母親しか知らず、母親の愛情だけで生きていたのに、母親はとわを置き去りに姿を消してしまう。ネグレクト、ゴミ屋敷と、目が見えない子供のとわにとってそれはサバイバルでしかない。生き抜く為に人はここまでやるかという行為が、小川さんだからまだ表現が柔らかいが、とても残酷で痛々しい。だけどとわは、どんな時でも光を見失わなかった。光を見つけてきた。何かに希望を見出せば、必ず周りの人や自然が力となってくれる。とわの様に季節の移ろいや草花の香り、身近にあるそんな無償の優しさを決して見逃さないようにしたい。

2020/11/25

しゃが

母と二人で住んでいたとわ〈永遠〉は目が不自由ながらも、母の声、自然の音を聴き、自然の形を触り、心豊かに過ごしていたが…。好みの小川糸さんの作品だったが、謎解き的な進行であまり引き込まれなかった。読みながら不思議な作品だった小川洋子さんの『琥珀のまたたき』を思い出した。

2020/11/30

もぐたん

読み終えるのが勿体なくて、少しずつ味わった。暮らしの中に溢れる母の愛をほかほかと感じながら生きる幼い頃の「とわ」。深い安らぎを与えるそよ風のような母が突然消え、どん底の日々を生き抜いた彼女の前に広がる音と光に溢れる世界での新しい人生に対する、言い知れない不安と孤独。可愛くて憎めない盲導犬ジョイとの生活。生きることを表現した黄色とにび色の装丁がこの上なく内容にマッチして、元気をもらえる。日々の暮らしを慈しみたくなる一冊。★★★★☆

2020/11/03

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