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奈落

奈落

奈落

作家
古市憲寿
出版社
新潮社
発売日
2019-12-24
ISBN
9784103526926
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「“自分に起こったら一番嫌なこと”を書いた」――小説3作目『奈落』古市憲寿氏インタビュー

(C)Maciej Kucia(AVGVST)

『平成くん、さようなら』(文藝春秋)、『百の夜は跳ねて』(新潮社)に続く、古市憲寿氏の小説第3作『奈落』(新潮社)は、壮絶で過酷な境遇から逃れられない女性を主人公にした作品だ。

『奈落』(古市憲寿/新潮社)

 彼女、藤本香織は18歳でデビューを果たして一世を風靡したミュージシャンだったが、ツアーライブ中にステージから転落。重度の障害を負い、全身不随となってしまう。身体の感覚と意識ははっきりしているものの、指先ひとつ動かすことのできない彼女は、医者から意識のない“植物状態”と診断されて――。本作はそんな香織の約17年にわたる圧倒的な絶望と孤独、地獄のような苦しみと呪詛に満ちた日々を描く。この衝撃と戦慄を禁じ得ない物語に古市氏が込めた思いとは? 小説家として新たな境地をひらいた古市氏に訊く。

――『奈落』は主人公のあまりに絶望的な状況に読んでいて息苦しくなりつつも、読み進めずにはいられない魅力のある作品でした。Twitterでは本作について「ずっと前から書きたかったテーマ」とツイートされていましたね。

古市憲…

2020/3/7

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奈落 / 感想・レビュー

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starbro

古市 憲寿の小説3作目、全作読んでいます。 絶頂と奈落、不条理な家族群像劇の佳作でした。意識と視覚だけ機能し、身体が全く動かなかったら最悪でしょうね。最期にサプライズがあったら、もっと良かったと思います。 https://www.shinchosha.co.jp/naraku/

2020/07/03

旅するランナー

人気ミュージシャン藤本香織はコンサートステージから落ち、全身不随な身体と鮮明な意識だけが残る。家族も医者も意識があることが分からず、思いを伝えられない奈落の底での20年間。憎悪・諦念・記憶・感慨...彼女の押し殺された言葉を借りて、物事を斜めから見据える古市節が炸裂する。まさか、若手社会学者から、歌の何たるかを教えられるとは思わなかった。読者の心を押し潰す強烈な筆力。前代未聞の残酷で痛快な小説。

2020/05/10

いつでも母さん

これはもう救いが無い・・しかし、誰の目線で読むかによって感じ方は違うだろうとは思う。私は香織になって苦しくて、気持ち悪さを抱えたまま読了した。私の「助けてください。」は「死なせてください。」だ!古市さん史上最高の作品ではないでしょうか。

2020/03/04

ウッディ

歌手として人気絶頂にあった香織は、ステージから転落して大怪我を負い生死をさまよう。目覚めた時、意識はあるのに身体が動かず、意思表示もできないことに気付く。反りの合わない家族の元を出て、ミュージシャンとしての地位を確立し、自分の世界を作り上げたという意識のまま、それを食い荒らす姉と自分の思い通りにしようとする母、そして身体をまさぐってくる父。死にたいという意思表示もできず、まさに奈落の底の葛藤を描いた一冊。10年以上の長きにわたり、ただ無意味な数字を数えることしかできない絶望、やりきれない思いで読みました。

2020/08/05

とん大西

アーティストとして絶頂期の香織を襲った舞台事故。病棟で意識を取り戻した彼女に突きつけられたのは過酷な現実。話すことはおろか1ミリも動かない身体。手も足も、指先さえも。残された明瞭過ぎる意識と視覚聴覚が香織をさらに奈落へと導く。それは、ジワリと。ある時は叩きつけるように。希望、絶望、絶望…。蝕まれてしまった香織をみつめる蝕まれる寸前の香織。その毎日の繰り返し。ひたすら堕ち、堕ち続けていく香織が哀れでならない。鳥が遥か天空から地上のいとなみを見下ろすように奈落の底から人の胸の内をみつめる…。やはり、残酷です。

2020/05/17

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