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恋愛小説

恋愛小説

恋愛小説

作家
川上弘美
篠田節子
よしもとばなな 他
出版社
新潮社
発売日
2005-01-26
ISBN
9784104412518
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恋愛小説 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

川上弘美、小池真理子、篠田節子、乃南アサ、よしもとばななの5人の練達の書き手を擁した恋愛小説アンソロジー。あとがきも解説もないので、本書の生まれた経緯はわからない。ただ、恋愛小説とはいっても、青年期のそれではなく、いずれももっと大人の恋愛をシブく、しっとりと描いている。篇中では、篠田節子の「夜のジンファンデル」が一頭他を凌駕する。なんとも哀しく、せつなく、ほろ苦い恋。大人の恋は、何といってもせつなくないといけない。すべてを語ることなく耐える―それでこそ大人の恋なのだ。次いでは、乃南アサ「アンバランス」か。

2014/06/23

ひめか*

さらっと読める恋愛小説。どれもお酒が出てくる。でもあまり印象に残ることなく終わってしまった。中でも好きなのは乃南アサさんの「アンバランス」。自分は嫌われてるのかなと思い込んで勝手に悩んでいる一方、相手視点に立つと全くそんなことはなく、隠していることがあるせいだとわかる。確かに直也のこの態度は誤解を与えざるを得ないから、良くないと思う。直也視点で読むことで安心して、でも不器用だなと思った。吉本ばななさんの「アーティチョーク」、粋なウイスキー好きの祖父がかっこよく見えて素敵な関係だなと思った。ラストも温かい。

2022/10/11

団塊シニア

女性作家5人の恋愛小説短編5編、すべて力作です。川上弘美の「天頂より少し下って」の主人公45歳の真琴、11歳年下の恋人涼、息子真幸の関係、主人公の恋に対する想い、作者の筆力が感じられます。

2012/06/14

アコ

5篇収録のアンソロジー。全員何度か読んでいる作家さんで安心感と安定感があってよかったけども、女性作家の短篇集が大好きゆえ仕方がないけど既読のものがどうしても…という悲しみ。今回は川上・小池・篠田さんのものが既読。でも読んじゃった!ばななさんがベスト。乃南さんのものは途中まではベストだったんだけどなあ…ちょっと求めていたものと違った。サントリー企画のものなのでお酒が出てくる。特にウイスキー。それもあって全体的に大人な雰囲気。装丁・図案はセキユリヲさん。落ち着きのある作家陣に合っている。

2016/04/06

ひらけん

作家さんてのはこんなにも文章を紡ぐのは上手いねんな。だからこそ、本書いて飯食うんてるんやな。男女の話なんか読んで想像するとこっちが恥ずかしくなるような話を鮮明に文章にしはるんやからな。「夜のジンファンデル」が一番良かった。女の人が男の口から葡萄の種を奪い取るシーンは印象的やったな。でも、親友の旦那さんと不倫しなくて良かったよ。「したいって思った事を我慢できずにするのは子供、それをじっと我慢するのが大人」浮気や不倫する世の中の男女にこの言葉を突きつけてやりたいわ。

2016/06/19

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