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だまされ屋さん (中公文庫 ほ 15-2)

だまされ屋さん (中公文庫 ほ 15-2)

だまされ屋さん (中公文庫 ほ 15-2)

作家
星野智幸
出版社
中央公論新社
発売日
2023-12-21
ISBN
9784122074590
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だまされ屋さん (中公文庫 ほ 15-2) / 感想・レビュー

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NAOAMI

独り暮らしの秋代宅に、娘と家族になりたいという若者が押し掛ける。馴れ馴れしくも懐入り上手な彼に子どもたちと疎遠な現状を語ってしまう。詐欺か悪徳商法か。長男夫婦、次男夫婦、アメリカで出産シングルマザーの長女。別々の暮らしの中で互いを拒絶しあう家族の関係性が、垣根の低いコミュお化けの参画で変化していく。長女宅に集まる①長男と事実婚の女性②次男の妻と子ども③長男④母親(秋代)⑤次男が次々合流して告白懺悔大会。腹割って話してこその相互理解へ。薫里さんの凄さよな。ってか今どこにおる?家族より緩い共同体の強みが魅力。

2024/01/04

アマザケ

初読みの作家さん。母と父、3人の子どもたちとその嫁、孫。関係は複雑に絡み合い、お互いを思いやる欠片もない。 そこに突然、見知らぬ二人の男女が家族に入り込み関係が修復されていく。でも、ハッピーエンドになるはずだが、スッキリ感がない。 話の中の一つ一つの課題が重く、解決が難しいのだ。最後まで読み切ったが、とても時間がかかった。主人公の心情やキャラクターを追っていき、今夜、何とか読了。

2024/04/11

Inzaghico

まさに今の日本に問うべき内容の小説。「家族」という固定概念が少しずつひびが入り、「多様性」といいつつ完全に受け止めるほどの準備はできておらず、「個(性)」といいながら出る杭は叩かれる。自分に正直になりたいけれど、他人の目が気になるし、全部吐き出したら誰もいなくなるんじゃないかという恐怖もある。こういうとき、この小説のような外的要因というか異分子が触媒となって一気に動き出すことはたしかにある。最後はみんなフットサルに関わって少しずつ関係性を取り戻していく。70歳の秋子ですらフットサルをかじる。清々しい。

2024/04/07

オールド・ボリシェビク

ひとり暮らしをする70歳の母親のもとに、「娘の婚約者」と名乗る男が現れるのが物語の発端だ。これをきっかけに、断絶状態だった長男夫婦、次男夫婦、妹と一族がいつの間にかそれぞれの抱える悩みと問題点を摘出していくことになる。ただただ、ダイアローグが続くのだが、飽きさせない。語ることによって構築される物語は異色な手触りである。

2024/04/07

のっぷ

線を引くのは自分。引かれた線に一喜一憂したくない。

2024/01/12

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