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俳句いきなり入門 (NHK出版新書)

俳句いきなり入門 (NHK出版新書)

俳句いきなり入門 (NHK出版新書)

作家
千野帽子
出版社
NHK出版
発売日
2012-07-06
ISBN
9784140883839
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俳句いきなり入門 (NHK出版新書) / 感想・レビュー

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harass

ラディカルな俳句入門書。俳句とは「ものボケ」だや、自分を表現する形式ではない、などと語る。独学で俳句を学び大学で教えている著者による、俳句とほかの文芸との違いや、基本的な決まりや名句とそうでない句と何がちがうのかなど。何よりも俳句は句会で語り合われるものであり、他者を意識したもので、似たり寄ったりの自己完結した「ポエム」ではないと。まあこの著者の本はほとんど読んでいて共感しているので面白く読めたのだろう。俳句には前から興味があったが、ある違和感がこの本で解消できた。文章表現について考える人にぜひおすすめ。

2018/03/17

yumiha

「言いたいことがあるなら俳句なんて書くな」と叱られた。そだね~、評論とかエッセイだよね~。やはり俳句とは相性が悪かったのね。でも、俳句はひとりごと(モノローグ)ではなく対話(ダイアローグ)ちゅう考えは面白かった。また、イマイチ理解できていなかった「換喩」について、例を挙げながら分かり易く説明してあって、私にも理解できた。「句帳」をデスノートとふりがなをされていたのには笑わせてもらった。「ポエム動詞」という命名も面白かった。俳句には近づかないけれど、巻末に紹介されていた歳時記や入門書は、興味を持った。

2018/03/11

まみ

千野さんのトークイベントにて購入。千野さんのぶっ飛ばした口調でぐんぐん楽しく読めた。凝り固まった頭がほぐされて新しい思考を注入してもらった感じ。今まで俳句を読んでいて、なんとなく好きだな、おもしろいな、これは野暮ったいな、みたいなあいまいな感じでしかとらえられなかったけど、千野さんの「いい句」の定義を読んですとんと納得できた。換喩的=全部言わずに相手に預ける句。読み手の妄想・邪推のツボが刺戟され、想像を膨らますことができる句。そして、俳句は目で読む、ということ。

2012/07/10

hakootoko

ランダム俳句作ってみたよー。 英文が昼寝の言に混じりだす(歳時記:昼寝、辞書:英文) 夏の星減らず口にも金句あり(歳:夏の星、辞:減らず口) 捨て犬や行水中の二等兵(歳:行水、辞:二等兵) 泥鰌鍋フリーターばかりの菊工場(歳:泥鰌鍋、辞:フリーター) だから何的な句しか出来なーい。 切れ字とか読んでも覚えらんなーい。わからなーい。暗喩だからあかんのか。でも、換喩ってわかったようなわからんような。わからなーい。

2017/06/10

おおにし

俳句入門書に「言語論的転回」という言葉が出てきて驚いた。俳句初心者は自分が表現したいことを自分の言葉で作句するので、読み手が「で?」っていうしかない俳句(でっていうポエム)になってしまう。それを脱出して伝統的俳句を詠めるようになるには、「言語論的転回」が必要であると著者は言う。要するに自分の着想に合う言葉を探すのをやめて、○○○という言葉を使うという縛りをを作り、それに合わせるための季語や言葉を見つけて句に仕上げる訓練が上達のコツだらしい。俳句は読み手との対話で作り上げる開いた芸術という指摘は新しい。

2023/03/31

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