哲学史入門I: 古代ギリシアからルネサンスまで (1) (NHK出版新書 718)
哲学史入門I: 古代ギリシアからルネサンスまで (1) (NHK出版新書 718) / 感想・レビュー
ころこ
編者の斎藤が日本の哲学研究者のトップの方にインタビューしたものを3冊の本にするシリーズ第1巻にあたる。冒頭にある解説とその後のインタビューが各章重なり合い哲学史となっている。しかし哲学史の中身よりも注目したのは、インタビューを受けた研究者がどう考えて哲学研究に取り組んでいるかだった。第1章の納冨は「哲学の始まりを考えることは現在を考えることなのだ。その始まりは固定されているのではなく、戻ることによって始まり自体も変化していく」という。これは以降の哲学の全てにいえることだ。そして第2章の山内、第3章の伊藤も
2024/04/25
さとうしん
インタビュー形式ということもあって取っつきはいいが、内容は決してわかりやすいわけではない。今巻で扱われる範囲のうち、中世とルネサンスの哲学は一般に馴染みがない分野であろう。しかし古代から時代を追って解説されることで何となく脈絡のようなものが見えてくるような気がする。その古代についても、哲学のはじまりは固定されているわけではなく、後から振り返ることではじまりの地点も変化していくという議論がおもしろい。
2024/04/19
die_Stimme
各時代の専門家に斎藤哲也がインタビューするという、哲学史の本としては珍しい、というか今までになかった形の本だと思う。入門者にも分かりやすい平易な言葉でインタビュイーも答えてくれていてとてもありがたい。三巻本の一冊目。今後も追っていきたい。
2024/04/20
りんご
斎藤哲也氏がインタビューしてそれぞれの専門的な分野について語ってもらうという形式。会話形式故に分かり易く述べられています。それでも哲学は難しいなぁ
2024/04/16
有智 麻耶
編者の斎藤哲也によるインタビューに、哲学の第一人者たちがこたえるという形式の哲学史であり、第I巻では古代ギリシアからルネサンスまでが取り扱われている。西洋哲学史を独学しているわたしにとっては、千葉雅也の序章「哲学史をいかに学ぶか」が有益だった。過去の学説に対して、「最初は判断停止して臨まないといけない」し、「古いものを勉強して、『へえ、そうか』だとしたら、それは勉強したことになってない証拠」(30)というのは、その通りだと思う。各章末のブックガイドは基本的に自著紹介だが、次への一冊を選ぶのに役立つ。
2024/04/14
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