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アルベール・カミュ『ペスト』 2018年6月 (100分 de 名著)

アルベール・カミュ『ペスト』 2018年6月 (100分 de 名著)

アルベール・カミュ『ペスト』 2018年6月 (100分 de 名著)

作家
中条省平
出版社
NHK出版
発売日
2018-05-25
ISBN
9784142230877
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アルベール・カミュ『ペスト』 2018年6月 (100分 de 名著) / 感想・レビュー

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ケイ

説明のために抜粋された所を読むと、最近何度も読んだ文章なのに、また震えるような気持ちになる。ペストに対してではなく、こんな文を生み出すカミュの筆の力に対してだ。忍び寄って来る迫力にのみこまれていく。解説の中で、中条氏は、最後にサルトルとの論争にまでふれている。読んでいると、ふと、言葉の言い回しに長ける者は、徳よりも小賢しさを晒すなあと思った。サルトルに対してではなく、一般的にであるが。真っ先に浮かんだのは、三島が東大でした論争。あそこに愛はなかったなと思う。

2020/04/28

れみ

NHK-Eテレ「100分de名著」のテキスト、アルベール・カミュ「ペスト」編。本編は、お話展開自体はそれほど難しくないけど、そこに作者のカミュが込めたであろう不条理や人間主義などの考え方についての解説、カミュの人生、この作品が書かれたころのカミュを取り巻く環境などにもたくさん触れられていて、読み応えがあって楽しく読むことができて良かった。

2018/08/31

あきぽん

疫病のため封鎖された都市の人々を描いた世界文学の名作の解説書。まさに新型コロナウィルスに悩む今の我々の状況だがこれが出版された時は東日本大震災が想定されていた。生きていると不条理な災難に遭遇するが、個人的不条理よりも戦争や不景気、災害など集団的不条理の方が語りやすいような気がする。本編も注文したので届いたら読む予定。

2020/02/26

アキ

「ペスト」を読むことは読んだが、この本で全然読み込めてなかったことを感じる。さすがフランス文学に関する文学部教授だけあり、登場人物それぞれの描写と一文一文でそこまで深いことを述べていたのかと、一々納得するばかり。「異邦人」との比較で太陽と海の描写が、ママンの死んだ翌日の明るい太陽の下で女と海で泳ぐ場面と「ペスト」ではリウーとタルーの月明りの下、夜の海を男同士で泳ぐ場面の対比が示す暗喩など、さすがノーベル賞作家だと思わせる仕掛けと人間への洞察力。どこまで読み込めるか、いつか再読してみようと思う。

2020/05/07

れみ

「ペスト」本編とともに再読。2年前のテキストで「東日本大震災後の日本人に読んでほしい本」として紹介されているので、今の状況で印象に残ったりする部分とは違う面もありつつ、この2年の間に“名著”で哲学や思想の本について知る機会があったからか、はたまたこのコロナ禍のせいか、不条理・人間中心主義といった考え方も少し腑に落ちるところが多くて、自分のなかの変化を少し感じることができた。2年前は録画に失敗してしまって見のがした番組の放送を、4月のアンコール放送で見ることができた。→

2020/06/11

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