ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔上〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 378)
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔上〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 378)
- 作家
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 2012-02-09
- ISBN
- 9784150503789
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔上〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 378) / 感想・レビュー
はっせー
本当に勉強になった! マイケル・サンデルさんの講義がそのまま本になった感じである。正義とは何かをという問いに答えた3人の哲学者について実例などを用いて彼らの考え方について議論する。今回の上巻では主にベンサムの功利主義について語っていた。最後に少しカントについて触れていた。特に印象的な例えはやはり船の漂流の話である。船の漂流中に1人の若者を殺すことは道徳的に許されるか否かについては考えさせられるものであった。カントの考えは難しいのでゆっくり理解したい。早く下巻をよみたいと思った!
2020/02/17
ころこ
当時はブームになったことすら知らず、遅ればせながら読む。講義だが、ご高説拝聴ではなく、会話形式による学生との応答に妙味がある。何が正しいかを決めつけることなく議論を進め、次の講義では前回の議論の答えめいたことが前提となることで、学生は価値を押し付けられる窮屈さから解放されている。ベンサム、ミル、ノージック、ロック、カントが、功利主義→帰結主義→リバタリアニズム→リベラリズムの議論の流れの中で説明される。教科書的な記述を見慣れている読者からすると、それぞれの説が批判と擁護の両方に曝されることで、見慣れた知識
2023/11/30
ちゅんさん
すごく読みやすくて面白い。後半カントのところが少し難しかったが構わず読み続ける。下巻へ
2024/01/06
樋口佳之
懐かしいなあ。カント先生偉大。指針として受け入れていれば大きな誤りに陥ることがなさそう。/何度も出てくるビルゲイツへの課税の話、自分はもっともっと課税して当然だと思う。彼(というかマイクロソフト)が行った事って、結局隠して集めての独り占め。で今になって袋小路でWSLとか。毀誉褒貶多いけど、この世界への貢献という観点なら、リーナス・トーバルズやストールマンが同様の報酬を得ていてもおかしくないはず。
2020/06/19
カザリ
一瞬ユートピア、最善に見える社会システムや制度が実はディストピア的な部分があるのでは、こんな疑問を持って読みました。サンデル教授は正しさはものごとを分配する方法と評価の方法の二つにまたがるものだと言っていますが、とくに1番はじめに問題視されているベンサムの功利主義全体のために少数派を犠牲にする最大多数の最大幸福という概念概念。個人的には数百年も前の原理が共産主義として、数十年前まで実行されていて、エンタメの映画や小説でもいまだに使われていてまじでなんとかしなきゃと思いました笑
2019/04/23
感想・レビューをもっと見る