幻肢 (文春文庫 し 17-12)
幻肢 (文春文庫 し 17-12) / 感想・レビュー
Tetchy
彼女は今日も幻とデートする。それは大学から自宅までのほんの数キロのデート。彼女しか見えない彼はいつも彼女のアパートの前で消え去る。その短い逢瀬が楽しければ楽しいほど、彼女の寂しさは募っていく。それでも彼女は彼に逢うために今日も自分の脳を刺激し、また刹那のデートを繰り返す。そんな感傷的なコピーが思いつきそうな展開を見せるが、そんな切ない幻との恋愛も次第に様相が変わっていく。明かされる真相を読むに島田氏の女性観が変わらないなぁと苦笑してしまうのだが、それよりも最新の脳の研究結果を知るのにいい勉強になった。
2018/05/01
ソラ
脳科学の知識としては良いけどストーリーとしては正直微妙。特にのめり込むような謎でもなくあまり印象に残らないというか…。
2017/08/27
はかり
最近の島田作品はがっかりする不発ものが多いと感じていたが、今作はなかなかのでき。脳外科ものでファンタムが重要なキーになっていて、途中で何となく結末が読めたけれども、最後がハッピーエンドなのが嬉しい。
2017/10/16
かおりっくま
映画先にありき、なのか。ちょっとガッカリした。島荘だからというハードル高く読んだからなのか。いろいろ思うところがあるけれど、このヒロイン嫌いです
2020/09/23
naolog
何年か前に映画になるよって聞いていた作品。結局映画を見る機会はなかったのですが。。幻肢という言葉は知っていたものの、そこから派生した考え方は面白いものでした。島田荘司にしてはあっけない展開だったのは小説向きじゃなかったか。
2017/09/11
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