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修羅奔る夜

修羅奔る夜

修羅奔る夜

作家
伊東潤
出版社
徳間書店
発売日
2022-07-19
ISBN
9784198654917
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修羅奔る夜 / 感想・レビュー

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旅するランナー

ねぶたは形ば作るんでね、心ば作るんだ。すべで忘れ、心ば空にすろ。バリバリの青森弁で綴られる、熱いねぶた愛。脳腫瘍を患う兄を、東京から帰ってきた妹がサポートし、多くの仲間が力を合わせる。紆余曲折はあるものの、ねぶた命で一致団結。ラッセラー、ラッセラー、ラッセ、ラッセ、ラッセラー! 大盛り上がりの興奮に圧倒されます。伊東潤の心が入った力作です。

2022/09/14

starbro

伊東 潤は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。今夏、念願のねぶた祭りを観に行く予定でしたが、コロナと悪天候から断念したので、本書を読みました。歴史小説家の著者なので、ねぶた時代小説かと思いきや、現代のねぶたに魅せられたねぶた師兄妹の物語、感動作でした。♪ラッセラー、ラッセラー、ラッセ、ラッセ、ラッセラー! 西の横綱 博多祇園山笠は観ているので、来年こそ東の横綱 青森ねぶた祭に行きたいと思います。  https://www.tokuma.jp/book/b609140.html

2022/09/19

しんごろ

病で倒れてもねぶたにしか頭にない春馬。それを支えるは妹の紗栄子。美しい兄妹愛がねぶたに魂を宿らせる。命をかけるほどのねぶた愛と情熱。時には家族崩壊もおそれぬ覚悟。ねぶたに関わる人間の熱量がすごい。ねぶたができあがる過程もわかり興味深かった。終盤はねぶたの製作で皆がひとつになった時など、ウルウルになったけど、ちょっと後半は駆け足すぎてもったいないとも思った。坂本の作ったねぶたもどんなねぶたなのか知りたかった。そこが残念。でもひとつの事に情熱を燃やせることは素敵だなと思わせる物語だった。

2022/08/19

いつでも母さん

「他人さ台渡すてだまるが!」ねぶた師の兄の慟哭。ー私が春馬の代わりに春馬のねぶたを作るのだ。かつては父に、兄よりもその才を見込まれた妹の熱。「早く俺に魂を吹き込め」阿修羅の声が聞こえる。あぁ、本物が観たい。いつか・・必ず感じたい。一番熱い青森の日々。そこにねぶたがあったからー

2022/08/16

のぶ

ねぶた師の話だった。主人公は東京で派遣社員をしている工藤紗栄子。毎日の生活に満足できない日々を送っていた。ある日、青森でねぶた師をしている兄の春馬が脳腫瘍を患い、手術が必要だと連絡が入り紗栄子は帰郷する。検査の結果春馬の腫瘍は悪性であることが判明する。何としてもねぶたを完成させたい春馬だったが、それは叶わず、紗栄子は春馬に代わりねぶたの制作に関わる事になる。自分は一度だけねぶた祭りに行った事があるが、その時の熱気は忘れられない。そんな世界を本作は見事に伝えていた。伊東さんは現代物を書いても見事です。

2022/07/28

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