馬の首風雲録 (徳間文庫)
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馬の首風雲録 (徳間文庫) / 感想・レビュー
じゃくお
筒井康隆のドタバタ戦争モノとしては『東海道戦争』が有名だと思いますが、この作品は喜劇と悲劇が混然一体としているところが特徴的です。しかし筒井康隆ってのは天才的傍観者ですね。我が身のことと思えば悲劇にもなるだろうけど、それを傍観してしまえば一転してスラップスティックになってしまいます。なんとなく反戦的な匂いはするものの、これを反戦文学と捉えちゃ作者も泣くってもんです。しかし登場人物を犬に似た宇宙人にしちゃうってのは、なんだか惜しいのかもしれないが...。
2023/07/19
櫻田
成田悠輔氏が解説を書いてると知って手に取ってみた。なるほど単語チョイスのアクは強めだが(初っ端からドブサラダだし)、戦争のドタバタ感の表現が秀逸ー起承転結はなく、戦争が泥沼化してわけがわからなくなっている状態が鮮やかに表現されている。ドタバタ小説に見せかけて戦争の本質に迫っているようにも思う。あとがきで作者は「昭和9年生まれの私は(子供だったので)本当の戦争体験は知らない。でも子どもの空腹トラウマ経験は大人のそれとは違うはず」と仰っており、2023年現在なかなか考えさせられるコメントだった。
2023/01/12
Dヨッシー
戦争の「混沌さ」を体験できる文学作品。入りや中間あたりでカタカナが多数出てくるので、混乱します。それでも、戦争が人の欲や残酷さ等の本性を暴き出していることをバタバタさや滑稽さを通じて描いているのがこの作品の醍醐味だとう思います。また、それぞれのキャラの個性が強く、飽きずに読み進めることができます。本当に「アク」の強い小説です。
2022/12/21
hryk
ズンドローが良い味を出してる。
2022/11/05
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