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ポイズンドーター・ホーリーマザー

ポイズンドーター・ホーリーマザー

ポイズンドーター・ホーリーマザー

作家
湊かなえ
出版社
光文社
発売日
2016-05-18
ISBN
9784334910945
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ポイズンドーター・ホーリーマザー / 感想・レビュー

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starbro

湊かなえは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。第155回直木賞候補作5作目(5/6)です。イヤミス短編集、表題作の連作、「ポイズンドーター」&「ホーリーマザー」がオススメです。昔から毒親は存在していたんだと思いますが、現在は子供の数が少ないので、一人当たりの親毒量が多いんでしょうネ。湊かなえには本作のような短編集ではなく、「告白」のような長編傑作イヤミスで直木賞を受賞して欲しいと願っています。

2016/06/25

遥かなる想い

湊かなえのイヤミス短編集。 女同士の心の奥に潜むイヤな面を 抉るように描く.. 定番の独白形式がつづく、湊かなえ健在の 物語である。ざわざわと胸が騒ぐような感覚.. だが、正直似たような展開の連続は食傷気味の 感が強い..それにしても異常なまでの母の 娘への執着は少子高齢化の今の断片を 描いているのかもしれない。

2016/09/10

風眠

立場や感じ方が違えば、受け取り方も印象も変わる。それぞれの言い分があり、それが理屈では割り切れないから、感情は複雑になり、時に悲劇となる。人の心の中は分からない。はたから見ただけでは分からない、それぞれの苦しみがあり闇がある。明と暗、そのどちらも持ち合わせているから、人は時に目が見えなくなり、耳も聴こえなくなって、自分の正論をぶちかます。憎しみを隠し、嫌悪を隠し、表と裏の顔を使い分ける。姉妹関係、男女関係、友人関係、そして母と娘。人の数だけ真実はある、それぞれの真実がある。湊かなえ全開、真っ黒な短篇集。

2016/10/27

ウッディ

イヤミス感満載の短編集でした。自分への行動や言葉を善意に解釈するか、悪意と捉えるかは自分の心持ち次第で、逆に自分がかけた思いやりの言葉の受け取られ方も相手の気持ち次第。湊さんの物語には、心の表面を剥ぎ取り、もう少し心の奥の気持ちをえぐり出すから読んでいてヒリヒリする。毒親と毒娘の葛藤を描いた2編も印象的だが、大量殺人犯に対する自分の責任を悔いる女性の勘違いを描いた「罪深き女」がイヤミスの真髄っぽい感じだった。他人の心の内は明らかにしないほうが、心安らかで幸せに生きられるような気がする。

2018/12/07

まちゃ

人間の憎悪や嫉妬、軽蔑などの暗い感情を登場人物一人ひとりの感じ方や見方のギャップで際立たせた湊さんらしいイヤミスでした。普通に面白かったですが、新鮮味は感じませんでした。

2017/01/07

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