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たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

作家
原田マハ
出版社
幻冬舎
発売日
2020-04-08
ISBN
9784344429727
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たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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SJW

1890年頃のパリ美術界において浮世絵を売っていた林忠正と重吉と、無名画家ゴッホと画商であるその弟テオ達との交流とゴッホの活動と苦悩について、フィクションと史実を交えて描かれる物語。今までゴッホについては作品を通してしか触れ合えなかったが、この作品を通して悩み苦しむゴッホ兄弟を目の当たりにして、ゴッホの見方が変わってしまった。今後、ゴッホの作品を鑑賞すると受ける印象がどのように変わるのか楽しみ。アルルに2回も訪れたが、ゴッホゆかりの場所を訪れなかったのはとても後悔した。

2020/04/25

ふう

初めて見たゴッホの絵は、高校の教科書に載っていた「アルルの跳ね橋」でした。明るい光や色に惹かれましたが、その後に出合うゴッホの作品や人となりははじめの印象とはずいぶん違うものでした。フィクションですがこの物語を読むと、ゴッホやテオ、二人の日本人がまるで目の前にいるかのように惹きこまれ、運命のいたずらとも思えるような最後にうなだれてしまいました。こんなに愛される画家なのに、生きている間にどれだけ愛を感じていたのでしょう。物語の中に入っていけるなら伝えたい。ゴッホ、あなたの絵はたくさんの人に愛されていると。

2020/05/25

サンダーバード@読メ野鳥の会怪鳥

たゆたえども沈まず(Fluctuat nec mergitur)これはパリ市の紋章に存在する標語なのだそうだ。炎の画家と言われるゴッホと彼の最大の理解者であった弟テオ。日本の美術をフランスに紹介した美術商林忠正。そこに加納重吉という架空の人物を配して描くゴッホの生涯。もがき苦しみながらも新しい芸術を生み出そうとするゴッホの苦悩。それを献身的に支えるテオの姿。史実に少しのifを加えてフィクションでありながらも、こうした手法で物語を描くのは上手いなぁと思う。★★★★

2020/04/20

白きゅまⅢ

とても満足感の得られた作品でした♪読んで良かった!『楽園のカンヴァス』や『暗幕のゲルニカ』のような、現代パートと過去パートの二部構成の展開ではなく、敢えて直球でゴッホの時代のみで創作した、マハさんの創造力に脱帽です♪実在する人物の他に、加納重吉という架空の人物をプラスすることで、物語に奥行きが出てきたように感じました。前半のゆったりとした展開に比べて、後半はやや駆け足な感はありますが、間違いなくオススメ出来る感動アート小説です♪読後、穂積さんの『さよならソルシエ』を読んでみたくなりました。★★★★☆

2020/04/27

mayu0418

セーヌ川に浮かぶシテ島のように。流れに翻弄されても決して沈むことはなく。パリの日本人画商とゴッホ兄弟の交流、浮世絵がパリの画家たちへ与えた影響を描く。自由に生きているように見えて人一倍繊細で孤独だった兄は、秘めた激しさをキャンバスにぶつける。いち早く兄の絵の魅力に気づき支え続ける弟もまた繊細さを持っている。互いを半身として思いやるが故の悲しい結末。この兄弟が生きているうちに日の目を見ていたら結末は変えられたのだろうか。有名なあの絵が生まれた背景となるようなエピソードもあり、またゴッホの絵を観たくなった。

2020/05/13

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